防犯へも気配りを
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日本は諸外國と比べると、安全に暮らせる國——と言われていますが、都市化が進むに連れて犯罪も増加。
お互いの関心が薄れているせいか、事件も解決しにくくなっています。
泥棒は、一度ねらった家なら、いかようにしても侵入できるとか。
ねらわれにくい家であるための気配りを。
防犯について
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侵入盜の認知件數は、年々減少しています。
2005 年以降、侵入竊盜の認知?検挙件數は一貫して減少しており、2015 年は、2005 年に比べ、認知件 數が 15 萬 8,403 件(64.7%)、検挙件數が5萬 7,668 件(55.2%)減少しています。
【住宅対象侵入盜の推移】
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侵入手口の約3割が無締り。
戸建て住宅では侵入盜の約5割がガラスを破って侵入しています。侵入盜は住まいと家族のわずかな隙を狙っています。侵入手口の約3割は無締り。出かけるときは必ず鍵をかける習慣を。2ロックの玄関ドアやクレセント錠とサブロックを組み合わせたサッシなど、防犯に配慮したアイテムの有効な使い方を理解した利用を心がけてください。
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大よそが5分以內に侵入をあきらめます。
“錠破り”は侵入する時の5分が勝負…とか。侵入に時間がかかることで多くの侵入盜があきらめます。何らかの障害のために、侵入にてこずると5分以內に約7割の侵入盜がその家に入るのをあきらめます。10分以內には9割以上が侵入を斷念します。
【戸建て住宅の侵入手口】
【侵入盜が家に入るのをあきらめる時間】
【戸建て住宅の侵入階と場所】
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新聞をためるのは留守の合図。
インターホンを押したり、洗濯物をチェックしたり…と、空き巣に入るときは、まず留守を確かめるとか。警視庁に検挙された侵入盜に対して行われた調査から浮かび上がる狙われやすい家は、サッシのクレセント錠を外して簡単に入れると思わせたり、無造作にポストに新聞や郵便物をためて、わざわざ留守であることをアピールしているような家。旅行などで家をあける時はお隣にひと聲かけたり、あらかじめ配達を斷るなど注意しましょう。
【侵入盜が家の下見で気にすること】
【【侵入盜の留守の確認方法】
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面格子を過信しないで!
キッチンやトイレ、洗面所などの小窓に面格子があるからと、窓の鍵を掛けない人がいますが、これはとても危険です。面格子を外して侵入されたケースもあるからです。外出時や就寢前には、必ず窓のロックをしましょう。
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採風勝手口ドアの開け放しに注意。
採風勝手口ドアはドアを閉めた狀態で採風できるので便利なのですが、外出時や就寢時などには防犯上必ず採風窓を閉めてロックをしましょう。
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ロックはダブルロックを心掛けましょう。
特に引き違い窓では、クレセントロック?サブロックをきちんと掛けるよう、習慣づけるようにしましょう。
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家族の防犯意識がわが家を守ります。
ガラス破りに次ぐ侵入の手口は無締まりで、全體の約2割を占めています。「無締まり」とひとくちにいっても、外出時に鍵をかけ忘れたり、ゴミを出しに行く間に鍵をかけなかったなど、ケースはさまざまです。まさか狙われるはずがない——そんな心の隙を侵入盜はうかがっています。また、大型犬を飼っている家は侵入盜がはいりにくいというデータもあります。侵入盜から家を守るために何ができるのか、何をすべきなのか、どうしたらよいのか、家族みんなで話しあい、防犯意識を高めましょう。
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死角になる場所には砂利を敷くなどの対策を。
家の裏側など死角になる部分には砂利を敷いて歩くと音が出るようにします。音で誰かが來たことを知らせるようにしましょう。
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開口部に容易に近づけないような工夫を。
建物はもちろんですが、門扉や植栽の配置によって建物の開口部に容易には近づけないようにしましょう。ヒイラギのようなトゲのある植栽や、ツゲなどガサガサと音の出る植栽が防犯上、効果的です。また門扉やカーゲートを配置することではいりにくく逃げにくい外構にするのもポイントです。施錠付きの門扉を選び、日頃から開け放たないよう心がけてください。
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侵入盜が身を隠す場所をつくらない。
敷地內の様子を適度に見渡せる外構造園計畫は、人目を嫌う侵入盜への防犯の要となります。隣地や道路との境界は身を隠せる塀ではなく透過性のあるフェンスや生垣にするなど、侵入を防止できる外構計畫を。またカーゲートを設ける場合は透過性のあるグリルシャッターなどで、侵入盜がひそむことがないよう視線が抜けるようにしましょう。
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生垣にも一工夫を。
生垣は敷地內の様子を適度に見渡せる程度の高さにし、敷地に高低差がある場合は、生垣の位置に考慮しながら視線が通る場所を設けるようにしましょう。
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人目に付きにくい場所にはセンサーライトやフラッシュライトが有効です。
人目に付きにくい場所には、自動センサーであかりがつく、センサーライトやフラッシュライトを設置して、誰かが來たことを知らせると同時に、不審な侵入者を驚かせて追い払えるようにしましょう。また門燈やガーデンライトを設置し、カーポート?アプローチから玄関までが暗くならないようにしましょう。
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不用意にドアを開けない。
知らない訪問者に対して、不用意にドアを開けるのは不用心です。ドアにはチェーンやインターホンを付け、訪問者を確かめてからドアを開けましょう。門扉にテレビインターホンを付ければ、來訪者を確認してからドアを開けることができるので、さらに安心です。ドアホンで留守かどうかを確認する侵入盜が半數近くを占めています。テレビインターホンなら顔を見られることを嫌う侵入者に対してさらに効果的です。
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自転車に電話番號を書くのはやめましょう。
ほかにも自転車などに書かれた電話番號をチェックして電話をかけ、留守かどうか確認する侵入盜がいます。また家族構成のわかる表札なども侵入の手がかりとなるので注意してください。住まう人が防犯意識をよりいっそう向上させることが望まれます。
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侵入盜があきらめる安心のコミュニティづくりを。
侵入盜が犯行をあきらめる一番の理由は、近所の人に聲をかけられたり、見られること。住民同士のコミュニケーションこそ、もっとも効果的な防犯対策といえます。都會では、近所付き合いは面倒だから…と、お互いの交流を避ける傾向が強いようですが、いざという時に助け合えるよう、ふだんから近隣の人たちとふれあって安心のコミュニティづくりに取り組みましょう。
【侵入盜が侵入した住宅を選んだ理由】
【侵入盜が侵入をあきらめた理由】
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貴重品の保管は一つにしない。
貴重品を、寢室にある機やタンスの引き出しに、一カ所にまとめて入れるケースが案外多いようですが、これは一番危険な保管法です。現金やカード、預金通帳や印鑑などは何カ所かに分散して保管しておきましょう。
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よりいっそうの安心のためにセキュリティシステムは心強い味方です。
萬一の時には安全のプロが駆けつけてくれるセキュリティシステム。異常を感知する機器で、24時間365日休みなく家を見守ってくれます。侵入者以外にも火災や急病?ケガの通報、ガス漏れなどにも対応。また電話回線の切斷?斷線も監視してくれるので、家族みんなのさらなる安全?安心のために、心強い味方といえるでしょう。
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被害屆は必ず出しておく。
不幸にして盜難事故に遭ったら、即、110番して、警察に通報しましょう。そして被害屆を出します。盜まれたものの保険金を請求する時や、預金通帳の再発行は、被害屆を基にして交付されますから、屆けを怠ると不都合が生じる場合があります。
なるほど?コラム
知っておきたい基礎知識 訪問販売
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訪問販売
悪質な訪問販売業者が増えています。國民生活センターの調査によると、被害にあうのは女性の高齢者が多く、1件當たりの被害金額は平均37萬円で、半分以上が現金払いとか。
くれぐれもご注意を。特に高額品の場合はその場で契約(印鑑を押さない)しないで必ず誰かに相談すること。萬一契約しても、クーリングオフ(支払い猶予)期間の8日以內なら解約できます。業者が応じない時は、近くの消費者センター(市役所に問い合わせを)に相談してみてください。最近問題になっている訪問販売のいくつかをご紹介しますと——。
【消火器】
「消防署のほうから來た、消火器の無料點検です」と家に入り込み、「この消火器は有効期限が過ぎているので、すぐ取り替えないとだめです」と法外な値段で売り込む。
【塗裝工事】
「外壁の傷みがひどく、放っておくと危ないのですぐ塗裝しましょう。モニターとして特別価格で施工します」と言葉巧みに誘う。
【床下乾燥剤】
「床下に濕気があると、シロアリが繁殖する心配がある」などと大袈裟に言い、床下に乾燥剤を散布する。
【ご注意ください!】
最近、當社と全く関係のない業者が、「ダイワハウスの紹介(指定店)です」と稱して、「建物無料診斷」や「建物點検を行っています」とか、「リフォームのご相談はありませんか」といった訪問や電話での問い合わせが、一部の地域で発生しております。
ダイワハウスでは、住まいに関するご相談については「ダイワハウスサポートデスク」を窓口として、直接承っております。もしこのような不審な訪問や電話などがあった場合は、最寄りの「ダイワハウスサポートデスク」等に至急ご一報ください。
知っておきたい基礎知識 家庭內事故
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家庭內事故
家へ帰るとホッと緊張が解けて安心してしまうせいか、不注意による家庭內事故が増えています。東京消防庁が搬送した家庭內事故被害者のケースは、「ころぶ」が94,557人、「落ちる」が18,432人、「ものがつまる?ものが入る」が6,016人、「ぶつかる」が1,637人、「切る?刺さる」が1,519人、「おぼれ」が1,461人(出典:「高齢者の事故を防ぐために」平成23年東京消防庁 報道発表資料)となっています。事故の原因としては、(1)本人の不注意 (2)設計?施工管理の不備 (3)維持管理の不備が考えられ、改めて安全な住まいの必要性が見直されています。各家庭でも気を付けたいものです。
【一番多いのは高齢者の「床上転倒」】
家庭內事故で一番多いのは、高齢者による「床上転倒」です。理由は、老人の身體的支障が足から起こるからで、平衡感覚が劣ってきたお年寄りは、わずかな段差でも転んでしまいます。昔から「段差のある家は栄えない」という格言もあり、これは「お年寄りを大切にしなさい」という戒めにもなっているのでしょう。公庫(現:住宅金融支援機構)の融資基準でバリアフリー設計が義務づけられたこともあり、最近の住まいは、段差なしの床が基本になっています。折角、段差はないにしても、床面にものが散らかっているとうっかりつまずきかねません。床面に物をおかないよう整理整頓につとめましょう。
【階段の事故は大けがのもと】
階段での事故は大けがのもとです。手すりやすべり止めを付けましょう。照明を明るくすればさらに安全です。
【浴室の転倒事故対策もポイント】
浴室での転倒事故が目立っています。うっかりして石けんの上に足を乗せて滑ったりすることもあります。お年寄りはわずかな段差や滑りでも転倒しがちです。特に浴室は滑りやすいので手すりを付けるなどの配慮が大切です。
【小さな子どもの事故も増えています】
高齢者の住環境はかなり配慮されていますが、小さな子どもの事故も家庭內で多く発生しており、こちらの対策も急務です。調査ではハイハイし、何でも口に入れてしまう一歳代の赤ちゃんがもっとも多くなっています。幼児は身の回りの物に何でも興味を持ち、口に入れたがります。タバコ、コインなど置き場所に注意して幼児が飲み込まないようにしましょう。事故が起きる場所としては居室がトップ。階段、廊下、庭、浴室、玄関等の順で増えているので注意が必要です。
【東京消防庁が搬送した住宅等居住施設における受傷要因別救急搬送人員】
出典:「高齢者の事故を防ぐために」平成23年東京消防庁
【東京消防庁が搬送した住宅等居住施設詳細】
出典:「高齢者の事故を防ぐために」平成23年東京消防庁