CASE21
醫(yī)療施設(shè)
関口病院
- 所在地:
- 群馬県渋川市
- 構(gòu)造:
- 鉄骨造
- 延床面積:
- 5,554.76m2
- 竣工:
- 2022年5月
- 用途:
- 一般急性期病床(35床)、地域包括ケア病床(50床)
1936年、東京都にて診療所を開設(shè)。その後、群馬県渋川市への移転や、病院開設(shè)や醫(yī)療法人化を経ながら、三代に及ぶ長きに渡って、整形外科が基盤の二次救急病院として地域醫(yī)療を支えてこられたのが、醫(yī)療法人 恒和會様です。
同法人では、築後約54年が経過した施設(shè)について、進(jìn)む老朽化や耐震基準(zhǔn)への対応、業(yè)務(wù)効率等に大きな課題を感じておられたことから、それらすべてを改善するべく、今回の建て替え計畫に臨まれました。
計畫のポイント
利便性はそのままに、安心?安全をカタチにした醫(yī)療施設(shè)
舊病院施設(shè)は、1966年に竣工?,F(xiàn)在に至るまで數(shù)回の改修工事を施してきたものの、老朽化が目立つようになっていました。また構(gòu)造上、現(xiàn)行の耐震基準(zhǔn)を満たしておらず、現(xiàn)理事長?院長の就任を機(jī)に調(diào)査を行ったところ、耐震補強か建て替えかの非常に重大な決斷を迫られている狀態(tài)でした。
當(dāng)該地は、JR渋川駅の目の前に位置する、醫(yī)療圏の住民にとって利便性の高い立地。舊病院の北側(cè)に隣接する理事長?院長一族の所有地(自宅跡地)を活用し、新病院の建設(shè)地としました。5階建ての新病院は、耐震性などの安心?安全の基準(zhǔn)はもとより、従來の醫(yī)療機(jī)能の全體的な底上げを?qū)g現(xiàn)し、これからも地域醫(yī)療の急性期から回復(fù)期までを擔(dān)っていきます。なお、舊病棟は二期工事で解體し、駐車場とする予定です。
院內(nèi)環(huán)境の細(xì)部にまでこだわり設(shè)計した施設(shè)空間
舊病棟は、50年以上も前の醫(yī)療の視點で建てられた施設(shè)。時代とともに動線や使い勝手に不具合が生じていました。新病棟の設(shè)計にあたっては、現(xiàn)場スタッフの意見も積極的に取り入れ、細(xì)部に至るまで検討。「機(jī)能的で使いやすい病院づくり」をコンセプトに、スタッフの業(yè)務(wù)効率化や患者様の快適性に貢獻(xiàn)します。
新病院は、長年の課題となっていた各部門配置の分散化を解消。施設(shè)內(nèi)は、集約化?中央化による効率的な配置を施しました。1階が外來?検査部門、2階が手術(shù)?事務(wù)部門、3?4階が病室(3階:地域包括ケア病床 4階:一般急性期病床)、5階がリハビリテーション部門といった建物構(gòu)成となっており、各部門の機(jī)能を最大限に発揮できる環(huán)境整備が整いました。
患者様とスタッフの視點に立った院內(nèi)環(huán)境の創(chuàng)造
施設(shè)內(nèi)は、高級感と解放感にこだわりました。吹き抜けを効果的に設(shè)け、窓などの開口部の位置に配慮するなど、患者様の快適性はもちろん、スタッフの働きやすさを考慮した空間づくりを?qū)g現(xiàn)しました。
地域醫(yī)療における関口病院様の役割として、今後ますます強く求められるのが、在宅復(fù)帰に向けたリハビリテーション機(jī)能の強化。地道で沈んだ気持ちになりがちなリハビリ治療を、少しでも楽しんでいただこうと、最上階に設(shè)けられたリハビリテーション室。屋內(nèi)と屋外のスペースを融合させ、開放的な空間づくりを施しています。
お客様の聲
周辺環(huán)境?醫(yī)療ニーズの変遷に対応し、
半永久的な地域への貢獻(xiàn)を果たす。
醫(yī)療法人恒和會 関口病院 理事長?院長 関口 浩五郎様
渋川市は、隣接する吉岡町と榛東村を合わせ二次醫(yī)療圏「渋川醫(yī)療圏」として構(gòu)成されています。醫(yī)療圏の人口は約10萬人。大學(xué)病院や公的醫(yī)療機(jī)関が集まる前橋市や高崎市が近く、昔から醫(yī)療依存度の高い患者様は、圏外へ出てしまう「地域で完結(jié)しづらい醫(yī)療圏」との一面があるのも特徴です。しかも、醫(yī)療圏の人口は年々減少傾向にあり、一時期よりは改善したものの救急車の応需率はいまだ70%程度に留まっています。
一方、長きに渡り整形外科を主體とした看護(hù)基準(zhǔn)15:1の一般急性期病院として、地域醫(yī)療の一翼を擔(dān)ってきた當(dāng)法人も、病院設(shè)備の老朽化や規(guī)制強化等の影響から、26床を非稼働とした1病棟體制(59床)で運営。その後も診療報酬改定等による経営への影響もあり、2014年に現(xiàn)理事長である私が勤務(wù)していた大學(xué)より戻り、経営改善に取り組むことになりました。
その際、強く感じたのが「地域が私たちに求めている醫(yī)療」に取り組む必要性。具體的には、手術(shù)治療だけでなく保存治療や外來、リハビリなど。さらには、在宅復(fù)帰が困難な高齢者をはじめとする地域の困った方を支援する、「かゆいところに手が屆く、小回りの利く病院」です。それこそが“地域における當(dāng)法人の真の役割”だと確信しました。
こうした経緯から、2018年には24床の地域包括ケア病床を稼働させ、35床の一般急性期病床を13:1への類上げすることができ、徐々に経営の安定化を図ってきました。こうして「整形外科の急性期とポストアキュート(急性期を経過した患者様)を支援するリハビリテーションの二本柱」と、將來に向けた方向性が定まったのです。
次に著手したのが、舊病棟の抱えていた課題解決です。なにより最大の懸念材料が耐震基準(zhǔn)。さらに、50年以上前の建物だけに非常に動線も悪く、最先端どころか標(biāo)準(zhǔn)的な醫(yī)療の提供さえ困難な狀態(tài)でした。そこで、「耐震補強だけでは、本當(dāng)の課題解決には至らない」と新病棟への建て替え計畫を決斷しました。
當(dāng)初、準(zhǔn)ゼネコンから地元業(yè)者まで10社近くから提案をいただきました。病院が今後目指す方向性を示したうえで、「機(jī)能的で使いやすい病院づくり」「患者様中心の病院づくり」「スタッフにとって魅力ある病院づくり」「災(zāi)害に強い病院づくり」という4つのコンセプトに沿った提案をいただけたのが數(shù)社。なかでも、『日経健康セミナー21スペシャル醫(yī)療?介護(hù)マネジメント最前線』で出會った大和ハウスさんによる“最上階のリハビリテーションスペースの考え方”はとても印象に殘り、大きな決め手となりました。千葉県の施工物件も見學(xué)させていただき、「これしかない」と確信したことを覚えています。
よく、病院づくりでは「患者さん目線」「患者さんにやさしく」といいますが、醫(yī)療法人にとって最も大切なのはスタッフ。スタッフが気持ちよく仕事をしてくれれば、いい醫(yī)療サービスの提供につながり、患者さまの満足が生まれると私は考えています。ですから、現(xiàn)場の聲は、可能な限り聞き要望に応えたつもりです。
完成した新病院は、非稼働だった26床(一般急性期病床)を地域包括ケア病床に転換。計50床と、主に地域の二次救急として対応する整形外科の患者様用の一般急性期病床(35床)の2病棟體制で運営をスタートさせました。さらに、「內(nèi)分泌?糖尿病內(nèi)科」「消化器內(nèi)科」「麻酔科」を新設(shè)し、さらに間口を広げたカタチで、これからも『さまざまな醫(yī)療?介護(hù)の現(xiàn)場を結(jié)ぶ地域のHUB病院』としての役割を果たしていきたいと考えています。