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コラム No.28-21

CREコラム

今さら聞けない「不動(dòng)産証券化」(21)出口戦略について

公開日:2018/12/25

不動(dòng)産証券化は期間を定めて実行しますので、終了するときが來ます。その際に行う資金調(diào)達(dá)戦略を出口戦略と言います。

投下資本を最大限に回収すること

出口戦略(ExitStrategy)は本來、軍事用語で、戦局が不利な狀況にあるとき、被害を最小限に抑えて撤退する方法を検討すること。米國防省がベトナム戦爭時(shí)に使ったのが始まりとされています。転じて、経営の世界では低迷する市場からの撤退や、経営不振に陥ったときに経済的な損失を最小限に抑えて撤退する戦略を立案する際に使われます。

出口戦略を最もよく使う領(lǐng)域は金融政策。景気低迷の局面では、公共事業(yè)を増やす財(cái)政支出策を?qū)g施したり、経済を活性化させるために企業(yè)が設(shè)備投資に使う資金を低利で借りられるよう低金利政策を打ち出します。こうした政策が奏功して景気が戻ると、今度は低金利のままでは証券市場が停滯するなど不都合が生じるので、以前の狀態(tài)に戻すために低金利政策は解除される方向に向かいます。こうした金融緩和策を終了させることを出口戦略と呼んでいます。

不動(dòng)産証券化は期限を決めて行う「有期」の資金調(diào)達(dá)手段ですから、証券化の終了時(shí)には、SPC(特別目的會(huì)社)は証券化が終了すれば清算され、証券化に要した負(fù)債を返済するために資金を調(diào)達(dá)することになります。その手段としては、証券化の対象になっている不動(dòng)産を売卻したり、もう一度資金調(diào)達(dá)して(リファイナンス)証券化を継続したりする方法などがあります。こうした施策を不動(dòng)産証券化における「出口戦略」と呼んでいます。出口、という言葉は最終局面を想像しがちですが、対象となる不動(dòng)産を証券化する時(shí)點(diǎn)で有利な売卻先をあらかじめ見込んでおいて、証券化の期間中に売卻する場合もあります。

不動(dòng)産売卻はディスポジションとも呼ばれる

不動(dòng)産証券化が終われば、投資家に出資金を償還するため最終的に証券化した不動(dòng)産を売卻処分し、殘額は投資家に運(yùn)用益として分配します。こうした業(yè)務(wù)はディスポジション(処分)と呼ばれています。
ディスポジションには、保有不動(dòng)産を売卻して最大限の価値を?qū)g現(xiàn)するための市場調(diào)査が欠かせません。そのためには、売卻のタイミングなど日ごろから不動(dòng)産売買のマーケット動(dòng)向を注視しておかなくてはいけません。売りたくても買い手が見つからなければ、取引は成立しません。こうした一連の業(yè)務(wù)は、資産運(yùn)用會(huì)社(アセットマネジメント會(huì)社)の主要業(yè)務(wù)でもあります。

J-REITや私募ファンドへの売卻が一般的

不動(dòng)産の売卻先として有力なのは、J-REITといわれています。投資用不動(dòng)産の売買市場では最大級であり、上場銘柄は2018年11月現(xiàn)在61。時(shí)価総額は13兆円を超える巨大市場に成長しています。J-REITには証券化の終了期間が設(shè)定されていないので、出口戦略はありません。したがって、J-REITは不動(dòng)産の追加組み入れのために隨時(shí)、売卻不動(dòng)産を探している狀態(tài)にあるといえるのではないでしょうか。またJ-REITは現(xiàn)在のところ、対象不動(dòng)産の開発(建て替え)は認(rèn)められていません。したがって、老朽化した物件を売卻することがJ-REITの出口戦略といえるかもしれません。

J-REITに匹敵する売卻市場は、不動(dòng)産の私募ファンド(プライベートファンド)でしょう。少數(shù)の機(jī)関投資家が資金を出して組成した不動(dòng)産私募ファンドは、ある研究所の調(diào)査によれば、2018年6月末時(shí)點(diǎn)の市場規(guī)模が運(yùn)用資産額ベースで16.9兆円とJ-REITの時(shí)価総額を上回ります。

証券化が終了したのちに改めて資金調(diào)達(dá)を行うことを、リファイナンスと言います。保有する不動(dòng)産を証券化してオフバランス化する資産流動(dòng)化型の証券化では、保有不動(dòng)産に対する融資であるノンリコースローンの返済や、CMBS(商業(yè)用不動(dòng)産擔(dān)保証券)の償還資金として再度の資金調(diào)達(dá)を?qū)g施することがあります。

不動(dòng)産証券化は、「入口」と「出口」が接近している

不動(dòng)産投資においては、不動(dòng)産を購入することが「入口」であり、売卻することが「出口」です。不動(dòng)産証券化は、保有不動(dòng)産を流動(dòng)化する資産流動(dòng)化型と、調(diào)達(dá)した資金で不動(dòng)産を購入して証券化する資産運(yùn)用型の2つのパターンがあります。資産流動(dòng)化型の場合は、本來の不動(dòng)産の所有者であるオリジネータが買い戻すことも考えられます。

不動(dòng)産証券化は有期の証券化ですので、売卻時(shí)期が必ずやってきます。物件をいつ、どのように売卻すれば最大級の利益が上がるか。証券化の出口戦略は、通常の不動(dòng)産投資における出口戦略と変わることはありません。もっと広く捉えれば、投資そのものに入口と出口があると考えることができます。

証券化においても、不動(dòng)産売卻のタイミングは難しいものがあります。証券化が終了したとき、不動(dòng)産を市場で売卻して資金を回収し、金融機(jī)関に対する債務(wù)(デット)を返済することが重要になります。不動(dòng)産はJ-REITや私募ファンド市場など大きな市場がありますが、それでも株式や債券のようにすぐに売れる流動(dòng)性の高いマーケットとは違います。売卻できるまでには通常、1年から2年程度の期間を必要とするものです。そのために、証券化を?qū)g施する前からめぼしい売卻先を見込んでおくという先見性が求められるのです。その意味で、不動(dòng)産証券化では入口と出口が接近している、といえるのではないでしょうか。

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