防災(zāi)というと、グッズを備え、それらを持って逃げることを想定していませんか。「命が助かることが第一です。特に子どもには、何かを持ち出すなど義務(wù)を課さずに、とにかく逃げるということを教えてください」と話す坂本さんは、阪神?淡路大震災(zāi)で被災(zāi)し、寢室で本棚の下敷きになり窒息。「たまたま講習(xí)を受けていた母親が、心肺蘇生をしてくれて命が助かりました」。家が建物として安全であること、物を備えておくことはもちろんですが、命が助かるための知恵を身につけておくことが何より大切です。
防災(zāi)は生活の中に溶け込ませ、意識(shí)せずに準(zhǔn)備した狀態(tài)でいられるのが理想的です。無理せず自分の生活スタイルに合わせて備えましょう。例えば、食料品は普段食べているものを使いながら備蓄する「ローリングストック」がおすすめです。また、家にいるときに災(zāi)害が起こるとは限りません。日常持ち歩くバッグを「第一次避難袋」に。水やアメなどの食料、常備薬、マスク、大きめのスカーフ(防寒などに)、ポリ袋のほか、自分に必要なものをプラスしておきましょう。
「水道、電気、ガスを使わない生活を體験する『おうちキャンプ』をおすすめします」。水がどれだけ必要か、食事やトイレはどうするかなどが実感でき、何を備えればいいかがわかります。備蓄や防災(zāi)グッズは年に1~2回、わが家の防災(zāi)の日を決めて見直すことも必要です。家族の電話番號(hào)やメールアドレス、病気や薬などのお互いの情報(bào)や避難ルートも確認(rèn)をしておきましょう。
「全てを備えることは難しく、災(zāi)害時(shí)はあのときこうすればよかったと後悔するかもしれません。しかし、ここまでは準(zhǔn)備したという“納得”が、被災(zāi)後を乗り越える力となります。できることから備えていきましょう」
飲料水の他に、どれぐらい水が必要かもチェック!水を使うときは、ペットボトルのキャップに穴を數(shù)か所開けた、ペットボトルシャワーが便利。
夜になっても照明をつけずに、ろうそくの火やLEDランプ、懐中電燈などで過ごしてみましょう。ただし火の扱いには十分注意を。
冷蔵庫も使用禁止(コンセントは入れたままでOK)。レトルト食品を試食して、お?dú)荬巳毪辘韦猡韦騻浃à皮蓼筏绀Α?/p>
ペットボトルの水とストック食材を使ってカセットコンロで調(diào)理。
ぐらぐら揺れたら、頭を手で包むように守る「くるりんだんごむし」。いざというときに自分の體を守る練習(xí)もしておきましょう。
どんなときでも食べることができれば元?dú)荬摔胜欷蓼埂O蓼椁欷克淙剂悉蚴工盲啤ⅳい筏踩耸长伽胫R(shí)を身につけておきましょう。
飲料水は1人1日2Lを3日分が目安。ミネラル含有量の多い硬水はごはんを炊くとぱさついたり、お茶がおいしく出ない場合があるので軟水を。2Lボトルと500mlボトルで備えておくとムダなく使え、持ち運(yùn)びの際にも便利です。かさばるのでベッドの下や押し入れなどに分散してストック。
母乳はストレスで出なくなる場合もあるので、乳児のためには粉ミルク、水(軟水でないとミルクが溶けない)、ほ乳瓶、消毒液等を準(zhǔn)備。離乳食は普段食べているものを多めにストック。きなこ、米粉、かたくり粉なども役立ちます。
●通常時(shí)もお役立ち!
簡単に作れる離乳食「ポットおかゆ」の作り方
保溫ポット(スープジャー)と米、熱い湯があればOK。介護(hù)食にもなります。
- ●作り方(300mlのポット1杯分)
- (1)密封できる保溫ポットに、米大さじ1.5を入れ、熱湯をギリギリまで入れる。3分ふたをして、容器を溫めた後、米を流さないように湯を捨てる。
- (2)保溫ポットに再び熱湯を入れ、スプーンで米をほぐすようにかき混ぜる。ふたをして2~3時(shí)間放置。
※保溫性の低いポットの場合は、ペットボトル用の保溫ホルダーなどに入れて保溫力を高める。
災(zāi)害時(shí)は病院に行くのはなかなか困難です。しっかり水分や栄養(yǎng)を取って脫水癥狀等を防ぎ、食中毒を起こさないこと。調(diào)理時(shí)は「菌をつけない」「殺菌する」「菌を増やさない」が原則です。水が十分になければ手や食器、調(diào)理道具が洗えません。キッチンばさみやピーラー、使い捨てのビニール手袋やポリ袋などを使用して、直接食品に觸れないようにし、まな板を使わず調(diào)理。また殺菌のためには加熱が必要です。ガスより電気の方が復(fù)舊が早い場合が多いので、カセットコンロのほかに電磁調(diào)理器等も準(zhǔn)備しておきましょう。
常溫保存ができる乾物類は栄養(yǎng)も豊富。わかめなど海藻類はビタミンやミネラルを多く含み、豆類は子どもの成長に必要なタンパク質(zhì)を多く含みます。普段から乾物を食べ慣れておきましょう。また、パスタやそうめんなどの乾麺、玉ねぎ、にんじん、じゃがいもなどの常溫保存できる野菜も切らさずストックしておきましょう。
行方不明にならないよう迷子札をつけておきましょう。マイクロチップを埋めておくのも有効です(助成がある自治體も)。水、ペットフードは、普段から2~3週間分は備え、おやつも用意しておきましょう。また、ペットシーツはペット用トイレとしてだけでなく、クッション材や防寒具として、また汚物の始末など私たちにも役立ちます。
下水が壊れているとトイレの水が流せません。そんなときにおすすめしたいのが、「三分別トイレ」。ふたつきのポリバケツなどに大きなポリ袋を入れ、尿と便、紙を別々にためることで、においを抑えることができます。尿はペットボトルの上部をカットしてポリ袋をかぶせ、上部はじょうごとして使用。便は新聞紙を折った箱に。汚れた紙類も別のポリバケツへ入れ、空気に觸れないようにします。汚物の量を増やさず、なるべくコンパクトな処理を。
坂本佳奈さん
食文化?料理研究家。子どもからの防災(zāi)教育を行う「まなぼうさいラボ」設(shè)立。母で料理研究家の坂本廣子さんとの共著に『臺(tái)所防災(zāi)術(shù)』(農(nóng)文協(xié))、『くらしの防災(zāi)』(メタモル出版)がある。
2017年7月現(xiàn)在の情報(bào)となります。