※吹き出し內は1時間あたりのおよその水蒸気発生量 ※數値は參考です。対象物や設備等により異なります。
暖かい空気は水分を多く含むことができ、冷たい空気は少ししか含むことはできません。暖かく水分を多く含んだ空気が冷たいものの表面に觸れると空気が冷やされるため、含みきれなくなった水分が水滴となって現れます。これが結露です。身近な例では冷たい水を入れたコップの表面に水滴がついたり、寒い日にガラスが曇ったり水滴がついたりする現象があります。
例えば溫度が20℃、濕度が60%の場合、12℃まで下がると結露が発生。溫度が20℃でも濕度が40%の場合は、5℃まで下がったときに結露が発生します。つまり、濕度が高いほど、溫度が低いほど結露が発生しやすくなります。冬の室內の快適な溫度は18~22℃、濕度は40~60%といわれます。溫濕度計を用意し、適切な溫度と濕度を保ちましょう。
高気密?高斷熱の住まいは、冷暖房効果が高い反面、室內に濕気がこもりがちです。外気溫が低下し、換気不足になりがちな冬場は特に結露が起こりやすいので、こまめな換気を心掛け、家具の配置なども工夫し通気をよくしましょう。また、結露の原因となる水蒸気をできるだけ発生させない暮らしを心掛けましょう。
◎使っていない部屋
水蒸気は空気中に拡散し、移動しやすい性質があります。ファンヒーターなどによって発生した水蒸気が、暖房していない溫度の低い部屋に移動すると結露が発生しやすくなります。使っていない部屋でも必ず換気をして、濕気を取り除くようにしましょう。
◎窓ガラス
外気と室內の溫度差が大きい冬は、厚めのカーテンを使用すると保溫効果は高まりますが、窓は低溫になるため結露しやすくなります。結露を抑制する構造の複層ガラスでも室溫や濕度により結露することがあります。水蒸気の発生を抑え、換気をしっかり行うことが大切です。
◎寢室
睡眠中の人の呼吸などから、一晩で1人當たり200cc程度の水蒸気が発生。外気溫度が低下する明け方に結露が生じる場合があります。特に小さな子どもがいる家庭など複數の家族で就寢する場合は、寢る前に換気をしっかり行い、エアコンで室內を暖めておくなどの工夫をしましょう。
24時間換気システムは、室內の空気を常にきれいに保つために、住宅全體の空気を一定周期で換気します。住宅の高気密化にともなう化學物質によるシックハウス癥候群の増加が問題となり、2003年の建築基準法改正により設置が義務づけられています。24時間稼働させることで、きれいな空気環境を保つ効果を発揮。冬場は寒いからと止めていると、濕気がこもり結露の発生の原因となる可能性があります。必ず稼働するようにしましょう。
2016年11月現在の情報となります。