現(xiàn)預(yù)金の贈(zèng)與と不動(dòng)産投資による相続相談実例
第2回 2億3,242萬(wàn)円の相続稅が10年で6,000萬(wàn)円に!
公開(kāi)日:2016/08/31
相続対策は以下の手順が必要ですが、私が実際に行った相続対策の実例を見(jiàn)ていただこうと思います。
- (1)夫婦合計(jì)の相続稅発生予想額を把握する。
- (2)資産別の相続対策を考える。
- (3)できることから実行する。
相談経緯
平成28年3月20日、山田花子様(仮名?70歳)が相談にこられました。花子様は5年前にご主人を亡くされたのですが、花子様自身も資産家の娘であり、資産があったため、ご主人の相続財(cái)産は全て同居する長(zhǎng)女に相続させました。
ところがその長(zhǎng)女、未婚のまま早世されてしまったのです。未婚の子が親より早く亡くなってしまった場(chǎng)合、その相続人は親となります。花子様は長(zhǎng)女に相続させた財(cái)産を思いもよらず相続することとなったのですが、その際、1億円を超す相続稅を納めなければならず「今度こそ相続対策について真剣に取り組みたい」と相談に來(lái)られたのです。
提案內(nèi)容
実際に花子様に相続があった場(chǎng)合の相続稅の申告書(shū)を作成すると、花子様には約2億3,242萬(wàn)円の相続稅が発生することがわかりました。財(cái)産総額は約7億7,400萬(wàn)円。そのほとんどを4億2,000萬(wàn)円の現(xiàn)預(yù)金と3億1,300萬(wàn)円の土地が占めています。
これらに財(cái)産ついて個(gè)別にどのような対策が必要か考えました。
現(xiàn)預(yù)金に関しては親族8人に対して贈(zèng)與する。不動(dòng)産に関してはすでに活用済みで活用できる土地がなかったため、某有名私立大學(xué)近くの土地に學(xué)生向け賃貸住宅を建築した場(chǎng)合、どのように相続稅が変化するか計(jì)算しました。
下記が実際の提案書(shū)の內(nèi)容です。
山田花子様(仮名)相続稅額シミュレーション
この度は相続稅額シミュレーションをご依頼いただき誠(chéng)にありがとうございます。
私は過(guò)去500件以上の相続稅の節(jié)稅アドバイスを行ってまいりましたが、現(xiàn)実を変えるためには以下の順序があります。
- Ⅰ 將來(lái)の相続稅発生予想額を把握する
- Ⅱ 相続対策を考える
- Ⅲ 実行する
Ⅰ 將來(lái)の相続稅発生予想額を把握する
今回は山田花子様の相続稅額をシミュレーションした結(jié)果、現(xiàn)行法で相続稅額は約2億3,242萬(wàn)円となりました。
Ⅱ 相続対策を考える
山田花子様の相続財(cái)産に占める各財(cái)産の割合は以下の通りとなります。
土地 | 313,327,104円 | 41% |
---|---|---|
家屋 | 31,734,700円 | 3% |
現(xiàn)金預(yù)金 | 420,000,000円 | 55% |
有価証券 | 4,828,847円 | 0.5% |
その他 | 4,239,290円 | 0.5% |
合計(jì) | 774,129,941円 | 100% |
納稅資金を贈(zèng)與で移転するのはもちろんのこと、遺産の40%以上を占める土地を活用するか、新たな不動(dòng)産投資をするしか相続稅を劇的に下げる方法はありません。
不動(dòng)産投資にはリスクも當(dāng)然伴いますので、節(jié)稅効果とリスクを比較し、最大限の財(cái)産を次世代に引き継げるよう考えていく必要があるでしょう。
(1)現(xiàn)預(yù)金の贈(zèng)與
山田様の相続財(cái)産の特徴は4億2,000萬(wàn)円の現(xiàn)預(yù)金です。相続稅の限界稅率(一番上にかかる稅率)は45%ですので、このまま相続までこの現(xiàn)預(yù)金を保有されていると最高で45%の稅率がかかってしまいます。
現(xiàn)預(yù)金の贈(zèng)與は以下の算式で行うのが基本ですので、非課稅の範(fàn)囲ではなく、ある程度稅金を払ってでも生前贈(zèng)與の速度を速めたほうがいいでしょう。
(算式)贈(zèng)與稅の稅率 < 相続稅の稅率
山田様の場(chǎng)合、子や孫、場(chǎng)合によっては子どもの奧さんも含め、計(jì)8人に対して500萬(wàn)円ずつ10年間で4億円、生前贈(zèng)與を?qū)g行すると、支払う贈(zèng)與稅と相続稅の差額は以下のようになります。
10年間で支払う贈(zèng)與稅 3970萬(wàn)円 < 節(jié)稅できる相続稅 1憶5475萬(wàn)円
(2)不動(dòng)産投資
1. 建築による節(jié)稅効果
A土地にて土地を購(gòu)入し、収益物件を建築した場(chǎng)合の節(jié)稅効果は以下の通りです。
資金 | 相続稅評(píng)価額 | |
---|---|---|
土地 | 170,000,000円 | 108,800,000円 |
建物 | 169,560,000円 | 59,000,000円 |
その他 | 9,680,000円 | 0円 |
合計(jì) | 349,240,000円 | 167,800,000円 |
合計(jì)圧縮額 | -181,440,000円 |
遺産総額 | 相続稅額 | |
---|---|---|
対策前 | 733,367,000円 | 232,426,800円 |
対策後 | 551,927,000円 | 137,770,000円 |
節(jié)稅効果 | -94,656,800円 |
2. 資金計(jì)畫(huà)
現(xiàn)預(yù)金は前述したとおり、暦年贈(zèng)與で簡(jiǎn)単に相続対策できるため殘しておいておかれたほうがいいと思います。現(xiàn)在はマイナス金利の影響もあり金利も低いため建築資金は借り入れによるほうがいいと思います。
Ⅲ 実行する
10年計(jì)畫(huà)で(1)現(xiàn)預(yù)金の贈(zèng)與と(2)の不動(dòng)産投資を?qū)g行すれば2億3,242萬(wàn)円の相続稅は2,000萬(wàn)円以下になります。(1)の対策では贈(zèng)與稅が約4,000萬(wàn)円発生しますから、実質(zhì)的な稅負(fù)擔(dān)は6,000萬(wàn)円程度になりますが、資産の規(guī)模、対策できる時(shí)間、不動(dòng)産投資によるリスク等を考えるとこれぐらいの稅負(fù)擔(dān)は仕方ないと思います。 言い換えると、何もしないと2億円以上発生する納稅リスクを最小限に抑えるためにある程度のリスクは取るべきだといえるでしょう。
山田花子様は既に収益物件をお持ちで(2)の不動(dòng)産投資をすると個(gè)人の所得稅等の負(fù)擔(dān)が増えます。個(gè)人で所有することによる所得稅、相続稅の負(fù)擔(dān)を考えると「不動(dòng)産管理會(huì)社」の活用を検討されたほうがいいでしょう。
結(jié)論
山田花子様の相続稅は現(xiàn)預(yù)金の親族への贈(zèng)與と不動(dòng)産投資により2億3,242萬(wàn)円の相続稅が稅負(fù)擔(dān)6,000萬(wàn)円以下まで軽減できることがわかりました
。
結(jié)果的に贈(zèng)與対象者に「息子の奧さんまで入れるのはちょっと…」ということで贈(zèng)與するのは6人に減りましたが、現(xiàn)在は相続対策として1回目の贈(zèng)與を行い、不動(dòng)産投資による建築もすでに著工しています。
この例はあくまで山田花子様の場(chǎng)合ですが、ご自身の相続対策を考えられる場(chǎng)合も「どういった行動(dòng)によりどういった効果があるのか」具體的に計(jì)算し、納稅リスクと比較して実行する。その慎重さと行動(dòng)力が必要といえます。