今回のテーマは「200坪以上の土地を有効活用するにはどうすればよいか？」。前回（コラム vol.124）は、50～200坪の土地の有効活用方法として、賃貸アパートや賃貸マンションの建設(shè)が向いているという話をしました。

今回は、200坪以上の土地の有効活用に的を絞って解説したいと思います。
これをお読みいただくことで、200坪以上の広大な土地をお持ちの方がどのように有効活用すればよいか、ご理解いただけることでしょう。

醫(yī)療?介護(hù)事業(yè)用建物の検討

まず、200坪以上のまとまった土地の有効活用として、「醫(yī)療?介護(hù)事業(yè)」施設(shè)での土地活用を検討してみましょう。なぜならば、今後の少子高齢化を見據(jù)えた場(chǎng)合に、醫(yī)療?介護(hù)分野における土地の活用は一層高まることが予想されるからです。2025年には介護(hù)を必要とする75歳以上の後期高齢者が4人に1人となることが予想されています。
こうした醫(yī)療介護(hù)分野での土地活用を行う際に検討したいのが「サービス付き高齢者向け住宅」（以下、「サ高住」）。この住宅は、高齢者の今後を見據(jù)えて、バリアフリー設(shè)計(jì)が行われています。さらに、居室の広さや設(shè)備內(nèi)容が決められており、ケアの専門家による安否確認(rèn)や生活相談サービスの提供なども行うことで、高齢者が安心して生活できるように設(shè)計(jì)されています。こうした住宅は、地域貢獻(xiàn)度が高く、またニーズが高いことから安定した賃貸収入が見込めます。地域貢獻(xiàn)にかかわりたいとお考えの方には、おすすめの土地活用方法です。
高齢者住まい法に基づく「サ高住」の登録を受ければ、更なるメリットがあります。下記の要件を満たしていれば、新築で建築費(fèi)の1/10（上限120萬円／1戸）、改修の場(chǎng)合には改修費(fèi)用の1/3（上限150萬円／1戸、共用部分及び加齢対応構(gòu)造等（バリアフリー化）に係る工事に限る）を限度として國から補(bǔ)助金が交付されます。

出典：國土交通省「サービス付き高齢者向け住宅整備事業(yè)の概要」

しかもこれだけではありません。また補(bǔ)助金に加えて、一定の要件を満たした「サ高住」は、その家屋に対する固定資産稅が減額されます。1戸あたり30㎡以上で戸數(shù)が5以上のものについて固定資産稅が減額（5年間、1/2～5/6の間で市町村が條例で決定した割合を減額）されますので、稅制面での優(yōu)遇が大きいことがわかります。このほかにも、不動(dòng)産取得稅においても1戸あたり1,200萬円の軽減額があり、これを差し引いた後の金額に不動(dòng)産取得稅が課されることになっています。こうした?jī)?yōu)遇制度をうまく活用し、かつ地域貢獻(xiàn)ができることを考慮すると、「サ高住」はこれからの時(shí)代、土地活用の代名詞になってもおかしくはありません。

「サ高住」のメリットとして、介護(hù)事業(yè)者に貸與し、一括借上で安定した賃料収入が期待できること。補(bǔ)助金や減稅などの優(yōu)遇を利用できること、今後も需要が見込める分野であり、地域社會(huì)に貢獻(xiàn)できることが挙げられます。もちろん、他の土地活用と同様、相続稅の稅務(wù)対策としても有効です。
ただし、デメリットも存在します。それは、登録を受けるために設(shè)定できる賃料に限度があることです。登録を受けようとする場(chǎng)合、「サ高住」の賃料は、近隣の賃貸住宅の相場(chǎng)をもとに決められますが、一般の家賃相場(chǎng)の80～90％程度に抑えられます。また、一括借上では、當(dāng)初の賃料の2～6ヵ月分が免責(zé)期間となる場(chǎng)合が多いため、數(shù)か月間は賃料収入が見込めないといったデメリットがあります。ただし、こうした設(shè)定であったとしても、中長(zhǎng)期的に伸びる分野であれば心配する必要はないともいえます。安定的に中長(zhǎng)期的に賃料収入が見込めることを考えれば、こうしたデメリットも克服できるぐらいメリットが大きく、土地活用としての効果は大きいと考えられます。

デイサービスなどの介護(hù)施設(shè)の検討

この他、デイサービスなどの介護(hù)施設(shè)も検討してみてはいかがでしょうか。住宅地のため、店舗活用には不向きだし、駐車場(chǎng)にしても需要があるかどうかわからない。そんな土地には、「サ高住」と同様、介護(hù)関連の施設(shè)が向いているといえます。
介護(hù)施設(shè)の一種であるデイサービスでは近隣に住む高齢者を自宅まで送迎し、レクリエーションのほか、食事や入浴などのサービスが提供されます。一般的には10～20年程度の借り上げとなる契約が多いため、安定した賃料が見込めます。デイサービス事業(yè)者が運(yùn)営を行うことから委託先の選定には注意を要しますが、しっかりとした事業(yè)者であれば安心材料にもなります。
自動(dòng)車で送迎することを考慮すれば、立地は多少不便な場(chǎng)所でも建設(shè)は可能といえます。また、市街化調(diào)整區(qū)域內(nèi)でも建設(shè)が認(rèn)められる場(chǎng)合があり、他では活用しづらい土地も有効に活かせる可能性があります。この他、デイサービスも「サ高住」と同様、地域貢獻(xiàn)できる度合いも大きいといえます。
デメリットとしては、萬が一事業(yè)者が撤退する場(chǎng)合には賃料収入を得ることが難しくなることです。ただし、飲食店や小売業(yè)とは異なり、都道府県の許認(rèn)可が必要であり、撤退のリスクは小さいといえます。これから需要の伸びる業(yè)界であることを考慮すれば、事業(yè)者が入れ替わっても賃貸事業(yè)を継続できる可能性が高いといえるのではないでしょうか。

以上、200坪以上の土地活用として、「サ高住」とデイサービスについて検討しました。これ以外にも、有料老人ホームや診療所なども魅力的な土地活用方法といえます。時(shí)代にあった土地活用をいかに効果的に行うかは皆さま次第です。先を見據(jù)えた土地活用は早い段階から行っていった方がよいといえます。