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“バルコニー不要派”がいるって本當(dāng)?機(jī)能性だけじゃない
バルコニーの役割とは

家にはバルコニー(ベランダ)があるのが當(dāng)たり前と思っている方は多いかもしれません。
近年、乾燥機(jī)や部屋干しができるランドリールームの導(dǎo)入、花粉などの影響で外干しの機(jī)會(huì)が減り、
バルコニーを作らないケースも増えています。

バルコニーを作らない場(chǎng)合のメリット?デメリットとは?
さらに、「洗濯物を干す」以外のバルコニーの役割について、
大和ハウス工業(yè)の設(shè)計(jì)士、吉川 慶が解説します。

Profile

大和ハウス工業(yè)株式會(huì)社 奈良支店 住宅営業(yè)所

吉川 慶(きっかわ けい)

一級(jí)建築士、ダイワハウス ハウジングマイスター(社內(nèi)認(rèn)定)

「家づくりを楽しむ」をモットーに、お客さまお一人お一人の理想を求めて情熱を注ぐ。子育ての合間に趣味のゴルフを楽しんでいる。

ハウジングマイスター紹介

バルコニー不要論の背景に
「コストダウン」「外干し機(jī)會(huì)減」

バルコニーを作る?作らないは、最近、お客さまとの打ち合わせでもよく議題に上がります。物価高で建築費(fèi)用が上昇する中で「どこを削れるか?」と考えたときに、「洗濯物は乾燥機(jī)で乾かすので外干しはほとんどしない。だからバルコニーをなくす」という選択をされる方はいらっしゃいます。

バルコニーの要?不要については、「洗濯物を干すのに必要だから作る」「洗濯物を外干ししないから要らない」といった単純なものではなく、周辺の立地なども含めて「バルコニーがあった方がいいのか、なくてもいいのか」という視點(diǎn)で検討するといいでしょう。

例えば、採(cǎi)光が厳しい立地の場(chǎng)合、2階に光を取り入れるためにバルコニーを作った方がいいケースもあります。大きな掃き出し窓※1が確保できて室內(nèi)が明るくなり、空間全體を広く感じられることもあります。

一方で、せっかくバルコニーを作っても、隣家が迫っていて洗濯物を干すくらいしか使い道がないという場(chǎng)合は、作らない選択をすることもあります。そこは、立地やバルコニーの使用頻度、住む方の考え方によってケース?バイ?ケースです。

では、バルコニーを作らない場(chǎng)合のメリット、デメリットを改めて整理してみましょう。

※1掃き出し窓…下部分が床面に接している大きな窓のこと

バルコニーを作らないメリット?デメリットとは?

バルコニーを大きく分けると、壁と屋根に囲まれて建物の內(nèi)側(cè)にバルコニーがある形狀の「インナーバルコニー」、建物からせり出したような形狀の「キャンチバルコニー」、下の階の屋根を利用した「ルーフバルコニー」などがあります。バルコニーを作らない場(chǎng)合のメリットとデメリットは以下の通りです。

インナーバルコニー

キャンチバルコニー

ルーフバルコニー

バルコニーを作らない場(chǎng)合のメリット

建築費(fèi)用?メンテナンス費(fèi)用が節(jié)約できる

バルコニーの建築費(fèi)用がかからないので、総工費(fèi)が安くなります。また、バルコニーの床の防水メンテナンス(およそ10?15年に一度必要)や、腰壁がガラス製の場(chǎng)合は飛散防止フィルムの交換(およそ10年に一度必要)といったメンテナンスが不要になります。

掃除の手間が省ける

ほこりや汚れ、落ち葉などがたまりやすいバルコニーは、定期的な床の掃除や排水溝の掃除が必要です。バルコニーがなければその手間が省けます。

鳥(niǎo)のふん害を受けにくい

バルコニーがあると、ハトやカラスの止まり場(chǎng)になってふん害に悩まされることも。バルコニーがなければそうした被害もありません。

防犯面で安心

バルコニーが空き巣侵入の足場(chǎng)になったり、目隠しになったりする場(chǎng)合があります。外干しの洗濯物によって家族構(gòu)成を推測(cè)されることも。バルコニーがなければ防犯面では安心といえるかもしれません。

バルコニーを作らない場(chǎng)合のデメリット

洗濯物や布団を外に干せない

バルコニーがないと、外干しはできません(庭に干す場(chǎng)合を除く)。ただし、乾燥機(jī)やランドリールームの導(dǎo)入、共働きの増加、花粉やPM2.5の影響で、外干しがベストとも言えないため、デメリットと感じない方もいるでしょう。

窓が汚れる?窓掃除がしにくい

バルコニーの奧行きで雨風(fēng)がしのげるので、バルコニーがなければ窓が汚れやすくなります。さらに、足場(chǎng)がないので窓の外側(cè)を掃除しにくくなります。

エアコンの室外機(jī)の置き場(chǎng)に困る

バルコニーにはエアコンの室外機(jī)の置き場(chǎng)としての役割もあります。バルコニーがなく、室外機(jī)を地上に設(shè)置する場(chǎng)合、長(zhǎng)い配管を壁にはわせるので工事費(fèi)用が高くなり、外観デザインを損なうことも。配管を壁の內(nèi)部に通す隠蔽配管という方法もありますが、追加工事が必要になり、エアコンの買(mǎi)い替えの際も機(jī)種が限られるケースがあります。

また、2階リビングの場(chǎng)合、バルコニーはゴミの一次保管場(chǎng)所にもなるため、バルコニーがないと困ることもあるでしょう。

閉塞感を感じる場(chǎng)合も

バルコニーを作らないと掃き出し窓が作れず、腰高窓※2かFIX窓※3になります。開(kāi)口部の面積が狹くなる分、採(cǎi)光性が低くなり開(kāi)放感が感じられない場(chǎng)合も。外の空気を吸ってリフレッシュしたいときなども、気軽に外に出られる場(chǎng)所がないので、閉塞感を感じるかもしれません。

※2腰高窓…成人が立ったときの腰の高さに設(shè)置される窓のこと

※3FIX窓…ガラスを窓枠にはめ込んだ開(kāi)閉できない窓のこと

階下の直射日光がきつくなる

庇やバルコニーの張り出しを使って日射をコントロールする「パッシブデザイン」という設(shè)計(jì)手法がありますが、バルコニーをなくせば階下にダイレクトに日差しが入るので、暑さが厳しくなります。

プライバシーが守りにくい

バルコニーが張り出すことで、外から室內(nèi)への視線を適度に遮ることができますが、バルコニーがないと外からの視線は感じやすいかもしれません。

バルコニーを作る?作らないで迷っている方は、メリット?デメリットをしっかりと踏まえた上で判斷することをおすすめします。

バルコニー不要派だけじゃない
「ランドリールーム」のすすめ

以前実施した「ベランダ?バルコニーについてのアンケート」で、バルコニーの用途を?qū)い亭郡趣长怼⒓s8割の方が「洗濯物や布団を干している」と回答したことからも分かるように、「バルコニー=洗濯物を干す場(chǎng)所」というイメージは未だ根強(qiáng)いのかもしれません。

そうした中で、バルコニーを作らない選択をした方の間で、洗濯物を部屋干しできるランドリールームを作るケースが近年とても増えています。

「洗う?干す?取り込む?アイロンがけをする?たたむ」が1カ所で行えるランドリールームは、洗濯まわりの家事の効率化を助けてくれます。普段はバルコニーで外干しをしている方も、ランドリールームがあれば雨の日や花粉の時(shí)期の部屋干しに重寶しますし、リビングに洗濯物を干さずに済みます。ランドリールームのように「多少散らかったり、生活感が出てもOK」というスペースが家の中にあると、心のゆとりにつながります。

ランドリールームの広さは少なくとも1.5帖、できれば3~4帖あると理想的です。縦長(zhǎng)の空間だと両端の壁面収納量が増え、カウンターも設(shè)置できて使い勝手が良くなります。除濕器は必須で、備え付けの除濕器を設(shè)置したり、既製品を使ったり、浴室?脫衣所?ランドリールームがつながっていれば浴室の扉を開(kāi)けて浴室乾燥機(jī)で乾かす方法もあります。ランドリールームの近くにファミリークローゼットを隣接させることで、家事動(dòng)線がさらにスムーズになります。ランドリールームはバルコニーの有無(wú)を問(wèn)わず、これから家を建てるすべての方におすすめしたい空間です。

バルコニーを「洗濯物を干す場(chǎng)所」という機(jī)能面だけでとらえると、「ランドリールームがあればバルコニーは不要」という結(jié)論になるのかもしれません。しかし、バルコニーは建物の「內(nèi)」と「外」をつなぐ、「內(nèi)でも外でもない空間」として、暮らしに豊かさをもたらしてくれます。

例えば、カフェで窓際の席に座ったり、溫泉の露天風(fēng)呂で開(kāi)放感を味わったりするように、屋內(nèi)にいるときでも外の開(kāi)放感を求めてしまうことはないでしょうか。バルコニーは五感で自然を感じられる場(chǎng)所。家にいながら気軽に外とつながれるのは、半屋外的空間であるバルコニーならではの魅力です。

洗濯物を干すだけの用途なら、バルコニーの奧行きは90cm程度あれば足りますが、チェアを置いてコーヒーを飲んだり、読書(shū)をしたり、プランターを置いてガーデニング楽しむなど、くつろぎの空間として活用するなら1m80cm以上の奧行きが理想です。正方形に近いと使い勝手がいいですが、見(jiàn)晴らしのいい立地なら橫長(zhǎng)にバルコニーを取るのもアリ。隣家の視線が気になる立地なら腰壁を高めにしてプライベート感のある空間にしたり、眺望のいい場(chǎng)所なら外に開(kāi)いて開(kāi)放的にしたりと、立地に合わせて設(shè)計(jì)できます。

バルコニーを生活空間として取り込む設(shè)計(jì)のコツは、バルコニーに続く部屋とバルコニーの床の高さをそろえる、バルコニーの軒天と室內(nèi)の天井を連続させて內(nèi)外を緩やかにつなぐなどの手法があります。洗濯物を干すためのバルコニーと、くつろぐためのバルコニーを別々に作るのもおすすめです。

まとめ

バルコニーを作る?作らないに正解はありませんが、「コストが浮くし、使用頻度が低いから」という理由だけで作らないことを決めてしまうと、後悔する場(chǎng)合も。バルコニーの使用目的や、作らなかった場(chǎng)合のメリット?デメリットをしっかり検討しましょう。また、日々の暮らしを豊かにしてくれるバルコニーの空間利用法についても、ぜひ設(shè)計(jì)士に相談してみてください。

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