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コラム vol.063

生前に行うべき相続対策
~生命保険の活用~

執(zhí)筆:公認(rèn)會(huì)計(jì)士?稅理士 高桑昌也
公開(kāi)日:2015/02/25

ここからは不動(dòng)産以外の相続稅を減らす方法について勉強(qiáng)していきましょう。まず生命保険を使った稅務(wù)対策について紹介します。
確定申告を毎年行われている方は、生命保険による稅務(wù)対策と聞くと、上限12萬(wàn)円の「生命保険料控除」を思い出すかも知れません。相続稅においての生命保険はこの保険料控除とは別もので、さらに大きな効果を生むものです。

相続稅の対策に使える生命保険とは何か

「生命保険」と聞くと、「たくさん種類(lèi)があって良く分からない」「何か入っているけど、內(nèi)容忘れちゃった…」という方も少なくないかもしれません。生命保険會(huì)社も毎年のように新しい保険を開(kāi)発します。新しい保険が生まれるたびに、稅制も変わりますので、稅理士のようなお金の専門(mén)家でも內(nèi)容の理解に苦労することがあります。
保険には、まず以下の3種類(lèi)があります。

終身保険 生涯保障される保険で、満期がない。解約をすればお金が戻る「貯金」に似た生命保険。
養(yǎng)老保険 保障される期間が決まっている(満期がある)保険。満期になればお金が戻る「貯金」に似た生命保険。
定期保険 保障される期間が決まっている(満期がある)保険。お金が返らない「掛け捨て」タイプの生命保険。

この3種類(lèi)のどれでも相続対策にはなるのですが、相続の発生(=死亡)はいつになるか誰(shuí)にも分かりません。いつ起こるか分からない相続に備えるためには、満期のある養(yǎng)老保険や定期保険よりは、終身保険に入っておく方が安心と言えます。
また、保険には、「契約者」「被保険者」「保険金受取人」など、契約當(dāng)事者を指す専門(mén)用語(yǔ)があります。この意味についても解説しておきます。

契約者 保険契約を締結(jié)する人で、保険料を払う人。
被保険者 その保険契約において対象となる人。この人が病気にかかったり死亡すると保険金がおりる。
保険金受取人 被保険者が病気にかかったり、死亡した時(shí)に保険金を受け取る人。

この「契約者」「被保険者」「保険金受取人」には以下のようなバリエーションがあります。

類(lèi)型 被保険者 契約者
(保険料を払う人)
保険金受取人 稅金
(1) 子に相続稅
(2) 子に贈(zèng)與稅
(3) 子に所得稅

このように、保険料を誰(shuí)が負(fù)擔(dān)していたか(契約者が誰(shuí)か)により、どのような稅金が掛かってくるかが変わってきます。以下ではこの表の(1)を念頭に解説していきます。

不動(dòng)産と合わせて活用する

先ほどの(1)のパターンで、お父さんが亡くなり、息子が相続人と仮定します。お父さんの負(fù)擔(dān)で入っていた保険で、息子に財(cái)産が移転したので、息子に相続稅がかかります。
しかし、生命保険には、特別な「非課稅枠」が設(shè)けられています。これは、急に一家の大黒柱が亡くなられた場(chǎng)合などには、家族は生活に困ってしまうことが多いため、稅負(fù)擔(dān)を軽減しようという趣旨のものです。
死亡保険金の受取人が相続人である場(chǎng)合、以下の算式による非課稅枠があります。

500萬(wàn)円×法定相続人の數(shù)

例えばお父さん1名、お母さん1名、息子2名の家族を想定します。お父さんが急に亡くなられてしまったのですが、お父さん名義で貸タワーマンション3室(相続稅評(píng)価額で6,000萬(wàn)円、実勢(shì)価格で2億円)をお持ちだったとします(借入はなし)。また、お父さん名義で、お父さんを被保険者とした生命保険に入っていました。この生命保険による保険金が2,000萬(wàn)円、お父さんが亡くなられたことにより息子さんにおりたとします。

「基本的な相続稅の仕組み」の回で紹介しましたが、相続稅は以下の算式で求めることができました。

(1)相続した財(cái)産の評(píng)価額-(2)相続した負(fù)債の額-(3)基礎(chǔ)控除額=正味の相続財(cái)産

正味の相続財(cái)産×(4)稅率=相続稅額

相続した財(cái)産の「時(shí)価」は、不動(dòng)産2億円+保険金2,000萬(wàn)円=2億2,000萬(wàn)円です。ただこの「時(shí)価」について課稅がなされるわけではありません。「生前に行うべき相続対策と不動(dòng)産の活用」で紹介したように、不動(dòng)産は実勢(shì)価格(時(shí)価)でなく、「相続稅評(píng)価額」について課稅がなされます。今回不動(dòng)産の相続稅評(píng)価額は6000萬(wàn)円となっています。
また生命保険で被相続人(亡くなられた父)が契約者で、受取人が子である場(chǎng)合、相続稅がかかります。ただし生命保険には「500萬(wàn)円×法定相続人の數(shù)」という非課稅枠があります。この非課稅枠を控除した金額について課稅がなされます。

保険金2,000萬(wàn)円―非課稅枠500萬(wàn)円×3人=500萬(wàn)円

が、課稅がなされる金額となります。不動(dòng)産と合算すると、(1)「相続した財(cái)産の評(píng)価額」は、6,500萬(wàn)円となります。
これから(2)相続した負(fù)債の額(0円)、(3)基礎(chǔ)控除額(3,000萬(wàn)円+600萬(wàn)円×法定相続人3名=4,800萬(wàn)円)を控除すると、正味の相続財(cái)産は1,700萬(wàn)円となります。
これを法定相続割合(配偶者2分の1、子4分の1)で相続したとすると、

母の相続稅額:850萬(wàn)円×(4)稅率10%=85萬(wàn)円

子2人の相続稅額:425萬(wàn)円×(4)稅率10%×2名=85萬(wàn)円

で、殘された家族が払うべき相続稅はトータルで170萬(wàn)円となります。
時(shí)価2億2,000萬(wàn)円の財(cái)産を引き継いだのですが、不動(dòng)産と生命保険をうまく活用することで、稅額は170萬(wàn)円(引き継いだ財(cái)産の時(shí)価の1.5%)に抑えることができました。 前回では不動(dòng)産を使った稅務(wù)対策のお話(huà)をしましたが、不動(dòng)産に加えてこの生命保険を組み合わせることにより、より効果的な稅務(wù)対策を行うことができるのです。

お詫びと訂正:本文中の基礎(chǔ)控除の計(jì)算式におきまして誤りがありました。

(誤)基礎(chǔ)控除額(600萬(wàn)円×法定相続人3名=1,800萬(wàn)円)を控除

(正)基礎(chǔ)控除額(3,000萬(wàn)円+600萬(wàn)円×法定相続人3名=4,800萬(wàn)円)を控除

また、「東京都內(nèi)のマンション価格が高くなっている中、事例の金額についても見(jiàn)直しを図りました。なお相続稅評(píng)価額が実勢(shì)価格の3割相當(dāng)とされておりますが、物件によりこちらの割合は変動(dòng)いたしますので、ご注意いただきますようお願(yuàn)い申し上げます」

読者の皆様ならびに関係各位にご迷惑をお掛けしましたことをお詫びするとともに、ここに訂正させていただきます。

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