土地活用ラボ for Owner

コラム vol.359-5
  • 賃貸住宅経営のポイント

2021年から動(dòng)き出す新しい住宅政策とは?(5)子育て世帯?高齢者世帯への対応

公開(kāi)日:2021/08/31

POINT!

?現(xiàn)在、福祉政策は多世代対応型となり、標(biāo)準(zhǔn)型世帯(夫婦と子どもの世?。─巫…h(huán)境を良好にする必要性が高まっている

?コロナ禍で、通信と音、間取りの問(wèn)題が顕在化した

?適切なリフォームによる住宅の長(zhǎng)壽命化、単身高齢者向けの住宅が求められている

前回は、「社會(huì)環(huán)境の変化」の視點(diǎn)のうち、目標(biāo)2の『頻発?激甚化する災(zāi)害新ステージにおける安全な住宅?住宅地の形成と被災(zāi)者の住まいの確?!护摔膜い皮唇B介しました。

今回は、「社會(huì)環(huán)境の変化」の視點(diǎn)のうち、2つ目の「居住者?コミュニティ」の視點(diǎn)から、目標(biāo)3「子どもを産み育てやすい住まいの実現(xiàn)」と目標(biāo)4「多様な世代が支え合い、高齢者等が健康で安心して暮らせるコミュニティの形成とまちづくり」について、見(jiàn)ていきたいと思います。ヒト視點(diǎn)で見(jiàn)た政策となります。

図1:「居住者?コミュニティ」の視點(diǎn)

出典:國(guó)土交通省「住生活基本計(jì)畫(全國(guó)計(jì)畫)(令和3年3月19日閣議決定)概要」

量から質(zhì)への政策転換がなされた「住生活基本計(jì)畫」が最初に立案されたのは2006年(平成18年)でした。その時(shí)點(diǎn)で福祉政策上弱者として守るべき存在だったのは高齢者でした。
それから15年を経て、現(xiàn)在の福祉政策は多世代対応型となり、相対的に経済的弱者となった子育て世?。?現(xiàn)役世代)が対象に含まれるようになりました。

子育て世帯への対応 ~さまざまな変化が訪れる?!

國(guó)立社會(huì)保障?人口問(wèn)題研究所の「人口統(tǒng)計(jì)資料集(2021年版?過(guò)年度版)」にある家族 類型別世帯數(shù)の推移を見(jiàn)てみましょう。データを見(jiàn)ると既に2015年に主役は標(biāo)準(zhǔn)型(夫婦と子ども)から単獨(dú)(おひとりさま)にチェンジしていることがわかります。近いうち( 政府の予測(cè)では2023年)に世帯數(shù)が減少に転じますが、単獨(dú)世帯の割合は上昇の一途を辿ります。
そのようなこともあり、人口減少問(wèn)題の解決のひとつとしても、標(biāo)準(zhǔn)型世?。ǚ驄Dと子ども)の住環(huán)境を良好な狀況にする必要性が高まっています。

図2:家族類型別世帯數(shù)の推移

國(guó)立社會(huì)保障?人口問(wèn)題研究所「人口統(tǒng)計(jì)資料集」2021年版(過(guò)年度版)より作成

例えば、住生活基本計(jì)畫に明記され、土地活用に影響のありそうな施策は次の3つです。

  • ○子育てしやすく家事負(fù)擔(dān)の軽減に資するリフォームの促進(jìn)、住宅內(nèi)テレワークスペー ス等の確保
  • ○民間賃貸住宅の計(jì)畫的な維持修繕や、賃貸住宅管理業(yè)者登録制度に基づく管理業(yè) 者の適切な管理業(yè)務(wù)等を通じて、良質(zhì)で長(zhǎng)期に使用できる民間賃貸住宅ストックの形成と賃貸住宅市場(chǎng)の整備の推進(jìn)。賃貸住宅の特性を踏まえた長(zhǎng)期優(yōu)良住宅制度の見(jiàn)直し
  • ○防音性や省エネルギー性能、防犯性、保育?教育施設(shè)や醫(yī)療施設(shè)等へのアクセスに優(yōu)れた賃貸住宅の整備

コロナ禍で、通信と音、間取りの問(wèn)題が顕在化!

コロナ禍の影響も受けて、最初の「緊急事態(tài)宣言」が出たのが、2020年4月7日でした。當(dāng) 初は、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫(kù)、福岡の7 都府県に発出され、4月16日からは対象が全國(guó)に拡大しました。
さまざまな経済活動(dòng)が停滯し、大きな影響を受けた方も多く、そして現(xiàn)在も影響を受けている方もいらっしゃると思います。
私の肌感覚ですが、その頃にあった賃貸住宅へのクレームで多かったのも、在宅勤務(wù)やリモート授業(yè)に関連する「通信」と「音」の問(wèn)題でした。
通信の問(wèn)題では、「今まで通信料無(wú)料で通信速度など気にしていなかったが、テレビ會(huì)議を行うことになり、通信の遮斷や遅延など感じるようになった」。また、音の問(wèn)題では、「今まで晝間に自宅にいることは少なかったので気にならなかったが、隣のお子さんが騒ぐ音やペットの鳴き聲などがとても気になった」などです。

國(guó)土交通省の資料を見(jiàn)ても、特に賃貸住宅など共同住宅について、次の不満が高い水準(zhǔn)にあります。

  • ?(機(jī)などを置ける)十分なスペースがない
  • ?仕事(學(xué)習(xí))に専念できる個(gè)室や仕切られたスペースなどがない
  • ?(テレビ會(huì)議(授業(yè))にあたり)プライバシーが確保しづらい

「不満がない」という回答の割合も22.8%ですから、ご入居者が居住環(huán)境に関して何かしらの不満を持っていることが分かります。
ただ、プラス面や新しい息吹が生まれつつあることも感じます。例えば、ここ數(shù)年、働き方改革の例として推薦されていましたが、なかなか進(jìn)まなかった「在宅勤務(wù)」は、このコロナ禍により増進(jìn)され、恒常的に受け入れられる業(yè)種や地域も出始めています。
住生活基本計(jì)畫(全國(guó)計(jì)畫)における成果指標(biāo)でも、民間賃貸住宅のうち、一定の斷熱性能を有し遮音対策が講じられた住宅の割合を、現(xiàn)在の約1 割( 2018 年?平成30 年)から2割(2030年?令和12 年)と定めています。

図3:在宅勤務(wù)に際しての住宅に対する不満點(diǎn)について

出典:國(guó)土交通省 「社會(huì)資本整備審議會(huì)第54回住宅宅地分科會(huì)『我が國(guó)の住生活をめぐる狀況等について』(2021年1月18日)」

また、共働き世帯が主流派となり、家族同士がリビングやダイニングで隣り合って仕事や勉強(qiáng)をすることの増加により、「間取り」の問(wèn)題も顕在化したようです。

求められる適正な業(yè)者による管理

このような狀況を打開(kāi)し、住宅の長(zhǎng)期活用も計(jì)るため、リフォームの促進(jìn)が求められています。
また、そのために必要不可欠な管理の適正化のため、賃貸住宅管理業(yè)適正化法(賃貸住宅の管理業(yè)務(wù)等の適正化に関する法律)が今年2021 年6月に施行されました。詳細(xì)は別のコラムでお伝えしますが、サブリースという仕組み自體は有用で、問(wèn)題はこのサブリースという制度を悪用する業(yè)者の存在、活動(dòng)です。そのような業(yè)者の排除、活動(dòng)の抑止を目的に、賃貸住宅管理業(yè)者登録制度に基づく管理業(yè)者の適切な管理業(yè)務(wù)等を通じて、良質(zhì)で長(zhǎng)期に使用できる既存の賃貸住宅を増やしていこうと計(jì)っています。

高齢者世帯への対応 ~高齢化の進(jìn)展はこれからも止まらない

厚生労働省が公表した「令和2年簡(jiǎn)易生命表」によると、65歳まで生存する方の割合が男 性は89.7%、女性は94.6%であり、ほとんどの方が老齢年金を受け取れる狀況です。また、人生100年時(shí)代と言われ、100歳まで生存する方の割合が男性は2.3%、女性は8.5%となっています。男女共伸び率は年々伸びており、このペースで進(jìn)むと來(lái)年公表される今年2021年のデータで、女性は10%を超える可能性もあります。
內(nèi)閣府が発行する「令和3年版高齢社會(huì)白書」によると、65歳以上の方のいる世帯は令和元年現(xiàn)在、2,558 萬(wàn)世帯と、全世?。?5,179萬(wàn)世?。─?9.4%を占め、夫婦のみの世帯が一番多く約3 割を占めており、単獨(dú)世帯と合わせると約6 割となっています。

図4:簡(jiǎn)易生命表

厚生労働?。浩骄嗝詈?年)「簡(jiǎn)易生命表:壽命中位數(shù)等生命表上の生存狀況」を基に作成

また、65歳以上の一人暮らしの方は男女ともに増加傾向にあり、1980年( 昭和55年)の65歳以上人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、35 年を経た2015 年(平成27年)には男性で3倍の13.3%、女性で倍の21.1%となっています。今後も増加傾向は変わらないでしょう。

目標(biāo)?成果指標(biāo)から見(jiàn)えるこれから???

このような狀況に備えて、住生活基本計(jì)畫に明記され、土地活用に影響のありそうな內(nèi)容は以下のとおりです。

  • ○改修、住み替え、バリアフリー情報(bào)の提供等、高齢期に備えた適切な住まい選びの 総合的な相談體制の推進(jìn)
  • ○エレベーターの設(shè)置を含むバリアフリー性能やヒートショック対策等の観點(diǎn)を踏まえ た良好な溫?zé)岘h(huán)境を備えた住宅の整備、リフォームの促進(jìn)
  • ○高齢者の健康管理や遠(yuǎn)隔地からの見(jiàn)守り等のためのIoT技術(shù)等を活用したサービス を広く一般に普及
  • ○サービス付き高齢者向け住宅等について、自立度に応じた生活を営める住まいとしての性格を重視して、地域の需要や醫(yī)療?介護(hù)サービスの提供體制を考慮した地方公共団體の適切な関與を通じての整備?情報(bào)開(kāi)示を推進(jìn)

また、土地活用に影響のありそうな成果指標(biāo)は、以下のような內(nèi)容です。

  • ?高齢者の居住する住宅のうち、一定のバリアフリー性能及び斷熱性能を有する住宅 の割合
    17%(平成30年)→25%(令和12年)
  • ?高齢者人口に対する高齢者向け住宅の割合
    2.5%(平成30年)→4%(令和12年)

子育て世代への対応と同様、適正な管理に基づく、適切なリフォームの実施による住宅の長(zhǎng)壽命化が求められていること。そして、増加の一途が予想されている、特に単身高齢者向けの住宅が求められていることが分かります。
例えば、老朽化している賃貸住宅を保有している場(chǎng)合、他の住生活基本計(jì)畫上の目標(biāo)も加味して、一歩先を見(jiàn)越した建て替えをするなど、リフォームを行うという発想は大切でしょう。 今後もしっかり情報(bào)収集に努めながら、土地活用を進(jìn)めていきましょう。

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