CREコラム
注目集めるWELL認(rèn)証(3)ESGとWELL認(rèn)証
公開日:2022/01/11
ESGは企業(yè)などが環(huán)境や社會(huì)問題などに対して改善努力を続けていくことを指し、快適なオ フィスづくりと働く人の健康を重視するWELL認(rèn)証との親和性は高いものがあります。企業(yè)は今ESGに対する積極的な取り組みを求められており、WELL認(rèn)証の取得もその一環(huán)との見方もできるでしょう。今回はESGとWELL認(rèn)証の関係について考えます。
ESGへの積極関與は不可欠の経営課題
ESGはEnvironmen(t環(huán)境)、Socia(l社會(huì))、Governance(ガバナンス)の頭文字を取ったもので、企業(yè)や自治體など社會(huì)を構(gòu)成する多様な機(jī)関が「より良い社會(huì)」を?qū)g現(xiàn)するために配慮すべき3つの要素といわれています。地球溫暖化による気候変動(dòng)や資源枯渇などの環(huán)境問題は、世界的な規(guī)模で重大な政治?経済テーマになっています。また少子高齢化や雇用の男女不平等、人権などの社會(huì)課題、さらに企業(yè)における
利益相反や法令違反など「ESG」を揺るがす諸問題に直面しています。
企業(yè)は業(yè)績向上を目指して経済活動(dòng)を展開し、市場から資金を調(diào)達(dá)して業(yè)容拡大に努めてきました。業(yè)績の結(jié)果が企業(yè)の評(píng)価に直結(jié)していた時(shí)代は利益追求を第一義に考えて経営していれば良かったのですが、ESG(環(huán)境?社會(huì)?ガバナンス)に無関心でいられる時(shí)期は過ぎました。
ESGに積極的に関與しなければ株式市場(投資家)からの信頼度は低くなり、設(shè)備投資資金の調(diào)達(dá)に支障が出かねません。企業(yè)の評(píng)価が下がれば、優(yōu)れた人材を確保することも難しくなります。そうなれば企業(yè)活動(dòng)は停滯し業(yè)績が低下するリスクが生まれます。企業(yè)が率先してESGに取り組むことは、21世紀(jì)の今日では不可欠の経営戦略の1つになっているのです。
WELL認(rèn)証はE(環(huán)境)の関連が強(qiáng)い
ESGの中でWELL認(rèn)証と関連が強(qiáng)いと思われるのは、E(環(huán)境)でしょう。オフィスや工場な
ど職場環(huán)境の改善はWELL認(rèn)証が最も注力する分野です。製品の省エネ設(shè)計(jì)などにより工場やオフィスでの使用電力を削減し、CO2排出削減に向けた施策を行う企業(yè)も増えてきています。
ESGのS(社會(huì))は、3つの要素の中で最も課題が多く裾野が広い領(lǐng)域ではないでしょうか。社會(huì)問題は當(dāng)然のことですが、人(ひと)に関する事柄が多くを占めています。企業(yè)活動(dòng)においては経営の根幹をなす雇用問題、地域社會(huì)との関わり(社會(huì)貢獻(xiàn))、そして障がい者などを意識(shí)した製品づくりなどが挙げられます。
わが國の産業(yè)界では労働人口の減少に伴って外國人労働者の採用が増加する一方、定年延長による社員の高年齢化が進(jìn)んでいます。コロナ禍で外國人の採用は難しい時(shí)期にありますが、少子高齢化が今後進(jìn)んでいくことは確実。國籍を問わない労働者の確保は當(dāng)然の経営課題で、人材確保の國際化をベースにした受け入れ體制の構(gòu)築が必要です。また社員の高年齢化対応では、健康管理を一層強(qiáng)化していくことが求められます。
そしてG(ガバナンス)。投資家がESGの中で最も重視しているといわれるのがこのG(ガバナンス)といわれています。環(huán)境に配慮し社會(huì)問題に強(qiáng)い関心を持って取り組んでも、企業(yè)経営に不正があったりモラルハザードがあったりすれば、長期安定的な経営は望めないとの判斷からです。
企業(yè)內(nèi)の統(tǒng)治が脆弱な會(huì)社はいずれ株価が暴落し市場からの退場を余儀なくされるでしょう。
ESGはWELL認(rèn)証との共通項(xiàng)が多い
ESGの3つの要素とWELL認(rèn)証の関係について「評(píng)価コンセプト」と比較してみましょう。E
(環(huán)境)では、WELL認(rèn)証の評(píng)価コンセプトの中の「空気」「水」「光」「溫?zé)峥爝m性」などとの関連性があります。「空気」では建設(shè)段階の汚染管理、「水」では水質(zhì)の向上、「光」では外光を積極的に取り入れたり、LED照明を採用したりすることで省エネを促進(jìn)します。「溫?zé)峥爝m性」も個(gè)別の溫度制御などで省エネを徹底させている企業(yè)もあります。全館冷暖房のオフィスビルはまだ多く殘っており、WELL認(rèn)証で得られるESG効果は少なくありません。
S(社會(huì))はどうでしょうか。評(píng)価コンセプト「こころ」と「コミュニティ」にESGとの関連を見いだすことができます。「こころ」はストレス管理と心身の回復(fù)、メンタルヘルスサービスを掲げています。ESGでは雇用問題が社會(huì)分野において大きなテーマで、長時(shí)間労働や種々のハラスメントなどによって生じた社員の精神的な疾患の回復(fù)
と再発防止が叫ばれています。「コミュニティ」では社員の健康促進(jìn)のための取り組みや「多様性と包摂性」が盛り込まれています。多様性はLGBTQ(性的マイノリティ)など性差別をなくすこと、包摂性とは最近よく使われる「寄り添う」に似た意味で、社會(huì)的弱者を包み込むことです。
G(ガバナンス)はWELL認(rèn)証との直接的な関連は見いだせませんが、オフィスの快適な居住性とそこで働く人の健康を重視することは、従來型の利益偏重主義から脫卻する必要があります。経営陣がそのことに正當(dāng)性を見いだして全社的に取り組み、重要な企業(yè)活動(dòng)の一環(huán)として活動(dòng)を始めるには、法令遵守に基づいたガバナンス(統(tǒng)治)を発揮しなければ成果は挙がりません。その意味でESGとWELL認(rèn)証は密接に関係しているといえるのではないでしょうか。