CASE5
介護施設
介護老人保健施設 ソワンルミエ槻の森
- 所在地:
- 埼玉県さいたま市巖槻區
- 構造:
- 鉄骨造
- 延床面積:
- 3,752m2
- 竣工:
- 2018年6月
- 用途:
- 介護老人保健施設(122床)/通所リハビリテーション事業所(20名)
さいたま市巖槻區と埼玉県白岡市で、急性期?慢性期病院(50床)、醫療療養型病院(168床)、介護老人保健施設2施設(80床?72床)を運営する醫療法人ひかり會様。自治體から増床の認可を得たことを機に、老朽化が進み、現狀の施設基準を満たしていない72床の介護老人保健施設の建て替えを計畫されました。
計畫のポイント
工事を2期に分け、利用者のケアを続けたままの建て替えを実現
まず、駐車場部分に既存建物と同じベッド數の建物を先行して建築。機能と入所者を移転させた後、新たに2期工事として既存の建物を解體した後に増床(50床)分の建物を建築して一體化させました。軀體を鉄骨造にしたことで、2つの建物の構造的な一體化と工期短縮実現しています。
L字型のプランにすることで、駐車場として使われていた敷地の南西部分に納まるように現狀の施設基準を満たした72床の建物を1期工事分として建設しました。
多床室主體の居室構成
地域のニーズを考慮して、比較的利用料金を低めに設定できる多床室(4人部屋)を主體にして、個室を加えた居室構成にしています。
4人で利用する多床室。現在の施設基準を満たしており、隣のベッドと十分な間隔が取られ、“半個室感覚”での使用が可能です。
新たに通所リハビリテーション事業所を併設
入所者様のみならず一般も利用可能な通所リハビリテーション事業所(定員20名)を施設內に併設。利用者様に楽しみに通ってもらえるようにと、溫泉宿を思わせる雰囲気の浴室を設置するなど、快適性を高める施設づくりを施しています。
機能回復訓練室は、244m2以上のスペースを設け、一角に休憩コーナーも確保しています。
お客様の聲
「質の高い生活(QOL)」を、
醫療法人として支えていきたい
醫療法人 ひかり會 會長 清水 幸裕様(右)
同 理事 事務局長 鈴木 裕樹様
今回、「ソワンルミエ槻の森」を建てるにあたって解體した建物は、1978年に病院として建築された建物でした。その後、病院は新築移転したため、介護老人保健施設として利用することとしました。
築40年近くなり、老朽化対策を検討する中、さいたま市の介護老人保健施設の増床が認められたため、この増収分を見込むと建て替えによる対応が可能となりました。
大和ハウス工業さんには計畫の概要が決まり、施設の建築を具體的に検討する段階から參加していただきました。建築コストや工期を圧縮するさまざまな提案をいただいたので、実施設計から施工までを一括発注することにしました。
意匠面でも、専門家ならではと思える視點からの提案がありました。たとえば、一般浴室は機能一辺倒ではなく溫泉旅館の趣を加える、基本的には同じ間取りとなってしまう各フロアの內裝は基調色を変えることで何階に居るかを分かりやすくするなどは、大和ハウス工業さんのアイディアです。
介護老人保健施設は、利用者の方々の自宅復帰を支援する施設ですが、ここに“住まわれている”間は、自宅と同じような居心地の良さを感じていただけるような建物を目指しました。完成した新建物に移転した利用者の皆様は、新しいうえに、今までより広々とした印象を受ける屋內環境に喜んでおられました。
「ソワンルミエ槻の森」は、2018年6月から介護老人保健施設の増床分と通所リハビリが稼働。より充実した介護サービスの提供とともに、ひかり會が運営する醫療機関を中心に連攜を取りながら、「質の高い生活(QOL)」を、醫療法人として支えていきたいと考えています。