以前にコラム「法人土地基本調(diào)査でみる、増える企業(yè)の賃貸用住宅の保有物件」でもお伝えしましたが、事業(yè)會社（非不動産系企業(yè)）が賃貸用の物件を保有し、賃料収入を得る事例が増えています。
増えている理由の１つとして、企業(yè)は永続性を求められている一方で、産業(yè)?ビジネスのライフサイクルという抗えない事象があり、それを乗り越える為の手段という経営戦略の側(cè)面があります。

ビジネス（産業(yè)）の成長サイクル

ビジネスの成長サイクルは大まかに4つのフェーズがあります。「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」とよばれるフェーズです。
現(xiàn)在は華やかなビジネスでも、數(shù)十年経つとそのビジネスはすっかり色あせ、業(yè)界の上位企業(yè)のみが大きな収益を上げて、多くの同業(yè)他社は厳しい狀況に置かれてしまう、といったことはよくあることです。
ビジネスは日々どんどん進化していきます。かつては、成長～成熟期と呼ばれる期間が20～30年間はありましたが、インターネットなどで情報が容易に入手できる昨今では、その期間は10～15年に半減しているとも言われています。

下記図は、産業(yè)の成長サイクルを図にしたものです。
順に説明していきましょう。

図：産業(yè)の成長サイクル

i）導入期

第一のフェーズはビジネスの勃興期で、いくつかの小さな企業(yè)が新しいビジネスを生み出します。このフェーズでは、ほとんどの會社は創(chuàng)業(yè)期にありますので、最初は事業(yè)もまだ確立していません。そのため如何にスピード感を持って企業(yè)を成長期へと持っていけるかが成功のカギになります。
このフェーズにある企業(yè)はいわゆる“ベンチャー”と呼ばれ、投資家やベンチャーキャピタルから積極的に資金を調(diào)達して事業(yè)の確立を目指していく段階にあります。あるいは引き合いを頼りに事業(yè)を徐々に拡大していき、ブランド認知を広げていきます。

ii）成長期

新規(guī)顧客がリピーターとなり、産業(yè)全體の売上規(guī)模がもっとも順調(diào)に伸びていく時期です。企業(yè)は、新規(guī)?既存客を競合に奪われないようシェアの最大化を図らなければならず、そのための人材確保などが重要となってきます。また、企業(yè)は、管理體制の強化、資金ショートを防ぐキャッシュフローの見直しが求められる時期でもあります。

iii）成熟期

産業(yè)が成熟してくる時期ですが、企業(yè)は売上が安定、または緩やかに下降する時期になります。競合他社との差異化、新たなビジネスモデルによる新規(guī)客の開拓、既存客の維持など、事業(yè)計畫の見直しが求められます。事業(yè)継承の準備が必要な時期でもあります。
このころまでに貯えた資産を不動産などに転嫁する動きが見られます。

iv）衰退期

ああ需要が落ち込み、産業(yè)が衰退してくる時期です。企業(yè)はビジネスモデルの転換を行う必要が出てきます。上手くいかない企業(yè)の中には、借入金の返済について金融機関と交渉したり、赤字事業(yè)の撤退や売卻などの検討が必要になります。

事業(yè)會社が賃貸用物件を所有するメリット

事業(yè)會社がこの図にあるように、一定年數(shù)が経てば、産業(yè)は徐々に衰退期を迎えてきます。こうした時には、新たな事業(yè)領域に転換して企業(yè)は永続化を図ろうとしますが、その転換は容易ではなく、また転換には多少の期間がかかります。
その間に不動産収入（賃料収入）があれば、セーフティーネットとしての役割を、収益を生みだす不動産が果たしてくれます。これは、大企業(yè)あるいは中小企業(yè)といった區(qū)別なく、大きな役割を果たします。
また、創(chuàng)業(yè)された方の年齢が高齢になり、後進に託そうとしても、後継者がなかなか見つからない例も多いようです。しかし、その時に賃貸用の収益不動産を持って収入を確保しておけば、「事業(yè)をたたんでもいい」という選択肢をとる事もできます。
このように、企業(yè)は収益性が高い時に賃貸用の収益不動産を所有しておけば、「いざ」という時に役立つものなのになりますので、ご自身のビジネスの成長サイクルを見據(jù)え、的確な判斷をしていくことが必要となります。