2035年の賃貸住宅市況を占う~単獨(dú)世帯の予測~
公開日:2017/06/30
POINT!
?人口は減少しているが、単獨(dú)世帯數(shù)はしばらく増加が続く予想
?単獨(dú)世帯の多くが住む賃貸住宅の需要も維持される見込み
増加する?yún)g獨(dú)世帯
単獨(dú)世帯の動向は、賃貸住宅需要に大きな影響を與えます。特に都市部の賃貸物件においては、賃貸住宅に住む単獨(dú)世帯の割合がかなり高いため(70%を超えるエリアも多く見られます)、単獨(dú)世帯の増加は賃貸住宅経営者にはプラスに作用すると思われます。
図1:総世帯數(shù)と単獨(dú)世帯數(shù)の將來推計推移
國立社會保障?人口問題研究所「日本の世帯數(shù)の將來推計(全國推計)」(2013年1月推計)より作成
図1は、2013年に発表された、1980年から2035年の日本の総世帯數(shù)と単獨(dú)世帯數(shù)の推移です。2010年までは実數(shù)で、それ以降は予測値となっています。
日本における総世帯數(shù)は、2015年の5,290萬世帯をピークに以降減少し始めます。2035年には4,955萬世帯で、2015年から-6.4%ですので、人口の減少スピードと比較するとそれほど大きな減少ではありません。
一方、単獨(dú)世帯數(shù)ですが、こちらのピークは2030年で、1,872萬世帯となっています。その後はわずかずつ減り始めます。1990年以降、かなり急なペースで単獨(dú)世帯は増えましたが、2015年以降は、その勢いがやや収まっている狀況です。
単獨(dú)世帯數(shù)が増える主な理由は次のとおりです。
- (1)長壽化に伴う、男女の壽命の違い(夫婦間の片方死別)
- (2)生涯未婚率の増加
- (3)晩婚化
- (4)離婚數(shù)の増加
このうち、(2)~(4)については、今後もその傾向はより強(qiáng)まると思いますので、こうした予測にズレ(単獨(dú)世帯が予想以上に増える)が起こる可能性もあります。
この資料での確定値は2010年までで、その2010年から2035年までの間に全國では単獨(dú)世帯數(shù)は約10%増えると予測されていますが、それを県別にみると違った様相になります。
県別の単獨(dú)世帯數(shù)
図2を見ると、減少するのは、山口県、北海道、秋田県、高知県の4県で、高知県では5%近くも減少します。
増加予測の43県の上位3県は、沖縄県+34%、滋賀県+25.8%、埼玉県+20.5%で、20%以上の増加です。
一方、意外に増えないのが東京都で、全國36位で+4.1%の見込みとなっています。すでに単獨(dú)世帯數(shù)がかなり多いなどの要因が考えられます。
冒頭にも述べましたが、単獨(dú)世帯の多くの方が賃貸住宅に暮らすことから、単獨(dú)世帯數(shù)の増加は、賃貸住宅需要の底上げにつながります。2035年に向けてすでに人口減少が始まっていますが、世帯數(shù)はそれほど大きな減少にならないようで、さらに単獨(dú)世帯は多くの都府県で増加します。これから賃貸住宅経営を始めようと考えている方は、こうしたデータも頭に入れておくとよいでしょう。
図2:都道府県別2010年から2035年の単獨(dú)世帯數(shù)増加率
國立社會保障?人口問題研究所「日本の世帯數(shù)の將來推計(都道府県別推計)」(2014年4月推計)より作成