コラム vol.013
北陸新幹線開通間近の金沢?富山地方 その4
~北陸エリアの今後~
公開日:2014/10/01
北陸シリーズの最終回をお屆けする。
電車による東京?金沢の移動時間は1時間20分程度縮まり、これまでほとんどの方が飛行機による移動だったこの區(qū)間だが、これにより新幹線で移動する人の方が増えると予想されているようだ。飛行機の便數(shù)も減ることも想定され、1日あたりの本數(shù)が多い新幹線と、一日に何本しかない飛行機と、という感覚になる日が來るかもしれない。
北陸新幹線の開通による効果は開通まで1年を切って、色々な數(shù)字に表れている。
まず、停車駅の少ない早いタイプ(のぞみ、はやぶさ型)の新幹線の停車駅である、金沢市、富山市の地価の狀況を見てみよう。
2014年の公示地価(國土交通省が発表)では、金沢市は前年対比+0.21%と、昨年(+1.28%)に引き続き上昇している。一方、富山市では、公示地価では昨年の-3.22%から-0.02%と大きく改善している。一方各都道府県が発表する基準(zhǔn)地価では今年は昨年対比+0.31%とバブル崩壊(1991年)以降初めてプラスとなった。
富山市の地価改善は、新幹線の影響や全國的に注目を集めているコンパクトシティーの先駆けとして中心地が復(fù)活し始めていることも影響があるのかもしれない。
次に設(shè)備投資について見てみよう。
設(shè)備投資とは、「企業(yè)が事業(yè)に用いる設(shè)備に対して行う投資のことで、國內(nèi)総生産(GDP)を構(gòu)成する主要な要素の一つであり、景気に與える影響が大きい」とされている。
日本政策投資銀行が発表しているデータを加工したものが図1だ。
エリア別でみると、2013年から2014年の前年対比で最も伸びているのは北陸エリアだ。もちろん、これは北陸新幹線に関連する投資が多いのだろう。しかし、このエリアで活発な投資が行われている事には間違いない。
また、図1を見ると、2014年はどのエリアも前年対比で増えている事がわかる。アベノミクス効果ということだろう。
次に製造業(yè)と非製造業(yè)に分けた設(shè)備投資についての図2をみると、北陸エリアの設(shè)備投資は全體で伸び率全國1位、そして非製造業(yè)の伸び率は前年対比+43.7%と他エリアを圧倒しての一番の伸び率だ。新幹線開通を控えて、工場だけでではなく、商業(yè)施設(shè)などへの投資が増えているということだろう。
このような狀況であるから、首都圏で投資用不動産の値段が高騰しているならば、首都圏での投資だけでなく、分散投資の意味でも、北陸地方で賃貸住宅経営を始めるのもいいだろう。地価が値上がり基調(diào)にあると言っても、首都圏に比べると圧倒的に安いから、比較的手ごろな価格で(土地)を購入でき、賃料もそこそこ取れる事から、いい利回りが期待できることだろう。
北陸地域の方々にとって新幹線開通は待ちどおしいことだろう。しかし、大型設(shè)備投資(新幹線開通)以後、一気に景気がさがるという事も他の事例では見られたこともある。こうした事に陥らないように、新幹線と言うインフラをどこまで活かして地域を安定的に活性化するか、が問われるところだ。