中學1年生の男の子を持つ母親S.Iさん(東京都在住)は、「グローバル化でこれからますます積極性が求められる時代に、自己主張が苦手な息子がうまく社會に順応していけるのか心配に思っています」といいます。
また、小學生2人の父親O.Tさん(神奈川県在住)は、「子どもたちが大きくなる頃には人工知能の開発が進んで親世代には想像もつかない未來が待っていますし、依然として企業のリストラ、倒産などのリスクもあります。自分自身、子どもたちに自信を持って『こんな道もあるんだよ』と將來のビジョンを示すことができません」と語りました。
目標を持てる子に育てるには、周囲の環境づくりが重要
ベネッセ教育総合研究所と東京大學が共同で実施した調査(「子どもの生活と學びに関する親子調査2015」)では、「將來の目標がはっきりしている」と答えた子どもの割合は約5割。
出典:「子どもの生活と學びに関する親子調査2015」(東京大學社會科學研究所?ベネッセ教育総合研究所)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%
分析を擔當したベネッセ教育総合研究所の橋本研究員によれば、子どもたちに大きな影響を及ぼしているのは、「疑問に思ったことを自分で深く調べる」ことや、自己肯定感、行動力、そして「父母がやりたいことを応援してくれる」かどうかであり、これらは中學、高校と進むにつれて影響力を増す傾向にありました。また、特に中高生では祖父母など「他者との會話量」が將來の目標設定をしているかどうかに影響しているといいます。
調査結果の分析から、學校の成績や保護者の學歴の影響は少なく、「父母がやりたいことを応援してくれる」「他者との會話量」などのように、周囲の環境づくりによってサポートできることも多そうです。學校はもちろんのこと、家庭、そして社會全體で、子どもたちが將來の目標を持てるようにサポートすることが重要だと考えられます。
出典:「子どもの生活と學びに関する親子調査2015」(東京大學社會科學研究所?ベネッセ教育総合研究所)
出典:「子どもの生活と學びに関する親子調査2015」(東京大學社會科學研究所?ベネッセ教育総合研究所)「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%
出典:「子どもの生活と學びに関する親子調査2015」(東京大學社會科學研究所?ベネッセ教育総合研究所)「よくある」+「ときどきある」の%
キャリア教育を後押しし、サステナブル社會の擔い手を育む
少子高齢化や環境問題など、さまざまな問題に直面する現代社會において、豊かでサステナブルな社會を実現するには未來の擔い手である子どもや若者の育成が急務です。
大和ハウスグループでは、さまざまなステークホルダー(利害関係者)の意見に耳を傾け、社會の要請に応えることも企業の役割だと考えています。社會的課題を解決し、豊かで幸せな暮らしを次の世代に伝えるサステナブル社會の実現のために、さまざまな場で次世代教育を行っています。ここでは、大和ハウスグループが力を入れている「次世代育成プログラム」の一部をご紹介します。
仕事の體験を通じて「社會」や「働くこと」について考える
社會で活躍する大人との交流や仕事の體験を通じて、「働くこと」とはどういうことなのか、子どもたちが將來について考えるきっかけを提供します。
探求型キャリア教育プログラム
中高生が學校の教室において「企業內インターンシップ」を1年間行います。企業から出される社會課題×未來志向型の「ミッション」に対する考えを探求し、社會や経済、働くことの意義についての理解を深め、自律的な學習姿勢と豊かな創造性を育みます。