消費生活アドバイザー

辰巳菊子 さん

消費者問題、環境問題の専門家として、政府や企業に數々の提言を行っている。現在、経済産業省の電力システム改革小委員會「制度設計ワーキンググループ」委員、新エネルギー小委員會委員などを務めている。

"家庭の電気の選択"のための3つのポイント

暮らしの現狀をチェック

電気使用量と料金は?

毎月どれくらいの電気を使っているか知らない人も多いのではないでしょうか。まずは現狀を把握して暮らしを見直すことが第一歩です。電力會社から送られてくる「検針票」で、毎月の電気使用量や料金を確認してみましょう。

電気の使い方の特徴は?

多彩な電力プランの中から自分に合ったプランを選ぶためには、電気の使い方にどんな特徴があるのか把握することが大切です。「共働きで夜間の使用が多い」「家族が多く使用量が多い」など、ライフスタイルや家族構成によって特徴があります。

検針票のチェックポイント

前年同月の電気使用量が記載されているので、比較できます。

※検針票の一部を抜き出した例。実際の電気料金は再生可能エネルギー発電促進賦課金や燃料費調整額、口座振替割引なども加算?減算します

小売電気事業者のサービス內容や発電源をチェック

価格

サービス

発電源

地域

CO2、放射性廃棄物排出量

価格やサービスに加え、発電源、CO2や放射性廃棄物の排出量にも目を広げて、検討しましょう。情報公開していない事業者には直接、問い合わせを。故郷や被災地など応援したい地域に著目して事業者を選ぶことも可能です。

オール電化住宅の場合など夜間料金が大幅に割り引かれるプランを契約している家庭では、電気の供給先を変えても安くなるとは限らないので落ち著いて検討してください。また電気料金の比較サイトでは、同じ條件を入力してもサイトごとに異なる結果が出ることが多いので、複數のサイトをチェックしましょう。

トラブルを防止!小売電気事業者の情報をチェック

登録小売電気事業者一覧

事業者を決める前に、資源エネルギー庁の「登録小売電気事業者一覧」に登録されているか確認を。トラブルに遭わないためにも、正規の事業者かどうかを確かめましょう。知りたい情報は事業者に直接問い合わせて、內容や対応をチェック。料金だけでなく、契約期間や契約解除などの諸條件も、よく確認しましょう。

資源エネルギー庁(外部サイトへ)

小売電気事業者が代理店(※1)を使って営業活動を行うこともあります。代理店は資源エネルギー庁に登録されていないため、小売電気事業者にその代理店と代理店契約を結んでいるか、確認すると確実です。また小売電気事業者と訪問販売または電話勧誘販売で電気の供給契約を結んだ場合はクーリング?オフ(※2)の対象となります。

  • ※1 代理店は、代理契約を結んだ小売電気事業者に代わって契約の勧誘などの営業活動を行います。
  • ※2 クーリング?オフとは、契約した後、冷靜に考え直す時間を消費者に與え、法定書面を受け取った日から起算して8日以內であれば無條件で契約を解除できる制度のことです。

2016年3月発行 冊子「SUSTAINABLE JOURNEY」vol.4(ecomom春號同封)より転載

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