2024年3月以降のイベントと不動産市況への影響~北陸新幹線延伸?金利?アメリカ大統(tǒng)領(lǐng)選挙~
公開日:2024/03/29
2024年3月4日には史上初めて日経平均株価が4萬円を超え、日米とも株式市場が活況となっています。不動産市況においても、アメリカでは金利上昇に伴いやや停滯気味ですが、日本の不動産市況は引き続き好調(diào)が続いています。
2024年の大きな出來事としては、3月16日に北陸新幹線が福井県敦賀市まで延伸、金沢~敦賀間が開通し、周辺の開発も進(jìn)んでいます。また、世界に目を向けると、世界が注目する五輪開催(パリ)とアメリカ大統(tǒng)領(lǐng)選挙があり、政治と経済が大きく動く可能性が高くなっています。
本稿では、2024年に予定されている政治経済のイベントのうち、不動産市況に影響のありそうなトピックスを取り上げ、解説したいと思います。(執(zhí)筆時點(diǎn):2024年3月7日)
北陸新幹線 敦賀まで延伸と土地活用ブーム
3月16日に北陸新幹線が福井県敦賀市まで延伸されます。延伸により、北陸全県で新幹線が走る事になり、東京から長野、金沢を経由して敦賀までが1本の新幹線で行けるようになります。東京発著だけでなく、これまでJR西日本の特急サンダーバードが走っていた路線である、敦賀?富山?金沢間の新幹線も運(yùn)行が始まり、北陸3県(福井?石川?富山)と首都圏?関西圏?名古屋圏の移動時間が短縮されます。
延伸區(qū)間には、小松駅?加賀溫泉駅?蘆原溫泉駅?福井駅?越前たけふ駅、敦賀駅の6つの新幹線新駅が誕生し、新幹線停車駅前や周辺地では開発が進(jìn)んでいます。
例えば、福井駅前では大規(guī)模開発が進(jìn)められ、複合施設(shè)「FUKUMACHI」が誕生します。加賀溫泉駅近くには石川県初のアウトレットモールの計(jì)畫があり、2028年の開業(yè)を目指しています。そうなれば、そこで働く方々の賃貸住宅需要が期待でき、周辺地域での賃貸住宅建築が進(jìn)むことは間違いないでしょう。また、全國のアウトレットモールと同じように、周辺にはロードサイド店舗が多く開業(yè)すると思われ、大和ハウス工業(yè)が多く手掛けている土地活用としての商業(yè)施設(shè)建築が活況となるでしょう。このような事例が、規(guī)模の大小あれども、多く計(jì)畫されており、いわば「土地活用ブーム」のようになるかもしれません。
振り返ってみれば、2015年に北陸新幹線は長野~金沢間が開通しましたが、2014年?15年は富山市や金沢市の中心地地価が大きく上昇しました。その時よりも不動産市況は良い狀況ですので、2024年3月後半に公表される地価公示では、福井市などで地価上昇が期待できそうです。
アメリカ大統(tǒng)領(lǐng)選挙と不動産市況
次のアメリカ大統(tǒng)領(lǐng)選挙は2024年11月5日に行われますが、民主黨は現(xiàn)職大統(tǒng)領(lǐng)のバイデン氏が再出馬となりますが、共和黨は予備選挙が行われており(執(zhí)筆時:3月7日)トランプ前大統(tǒng)領(lǐng)がかなり有利な狀況となっており、4年前と同じバイデン氏VSトランプ氏となる見通しです。
8年前の2016年にヒラリークリントン氏とトランプ氏の大統(tǒng)領(lǐng)選挙の時には、開票が進(jìn)みトランプ氏が徐々に優(yōu)勢になるとともに、警戒感からか日米とも株式市場は下げ基調(diào)となりました(ほどなく、回復(fù))。今回の本選挙の際にも、世界の先進(jìn)國の経済に多少の影響があるものと思われます。
日銀の金融政策変更が不動産市況に與える影響は?
金利やその他金融政策は、不動産市況はもちろん経済狀況に大きな影響を與えます。言うまでもなく、マイナス金利の解除=政策金利の上昇は「景気上昇スピードを抑える」、つまり「政策的に需要を抑える」方針を示すことになります。ただ、好調(diào)な景気に水を差すことになりかねないため、仮に金利が上がっても僅かな上昇となりそうです。
我が國の金融政策を決める會合である日銀金融政策決定會合は、概ね2か月に1度開催されます。2024年の3月以降の日銀金融政策決定會合は、3月18-19日、4月25-26日、6月13日-14日、7月30日-31日と続きますが、この3月か4月の會合で、金融緩和政策の変更(マイナス金利の解除)があるかもしれません。
もし、金利の上昇があるようなら、好調(diào)が続く不動産市況に水を差す可能性がありますが、あってもそれほど大きなものではないでしょう。また、日米の金利差が縮まる方向に向かうということになりますので、現(xiàn)狀の円安から円高方向へ進(jìn)むことになります。その影響で、日経平均は下がる可能性もあり、株式市場からJREITや実物不動産など不動産資産への資産の移動が起こる可能性もあります。こうして考えれば、多少の影響はあるものの不動産市況悪化という狀況にはならないと思われます。
2024年の不動産市況では、まずは今後の日銀の金融政策に注目が集まります。ミニバブル期(その後のリーマンショック期前)以來の金利上昇ですから、たとえ上昇はわずかでも市場の動揺はあるものと思われます。
しかし、「たとえマイナス金利の解除、これまでの金融政策と多少の変化はあったとしても、不動産市況の大きな変化はない」という見通しですので、土地活用などを考えている方は、様々な情報(bào)をしっかりと入手すること、そして専門家である不動産會社の擔(dān)當(dāng)者の方々にしっかりと相談して、過剰な不安にならないようにしていただきたいと思います。