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コラム vol.442-2
  • 土地活用稅務コラム

共有不動産は中心となる人がまとめることが解決の第一歩。全體を考慮し、資産を有効に活用する

公開日:2023/02/28

共有不動産を持つ経営者の継承は注意が必要

今、団塊世代が後期高齢者となる2025年問題が話題になっています。そして団塊世代の中小企業(yè)の経営者は少なくなく、人口の多い団塊世代が高齢化するに伴い、多くの経営者が必然的に會社の資産や事業(yè)を次の世代に承継することになります。
承継する資産が不動産の場合、高齢の方が共有で不動産を持っているケースは注意が必要です。例えば、きょうだい3名で土地を持っており、その土地に収益物件や工場を建て、きょうだい全員、あるいは誰かが役員となり會社を経営しているといったケースです。將來、相続が発生し、それぞれの子どもに資産が分かれていく場合、さまざまなお金の問題が発生し、経営の継続や承継についての意思決定においても難しい問題が生じてきます。 共有不動産をうまく次へ引き継いでいくためには、対策を考えなければなりません。土地を買い取るにはお金の問題も出てきますし、意思疎通の問題もあります。
こうしたケースでは、多くの場合、「今普通にうまくいっているので余計なことを言って揉め事になるのは嫌だ」と、あえて関與しないことが多く、「亡くなってからでないと話を進めにくい」と感じる方も多くいらっしゃいます。本來であれば、相続人が揉めずに資産を分割するためには、遺言書を元気なうちに作成しておくべきなのですが、現(xiàn)実的には難しく、なかなか進まないのが現(xiàn)狀です。
しかし、それでは遅いのです。仮に私がそのようなケースに直面した場合は、まずは中心人物の方にまとめる作業(yè)を行っていただきます。そのためには、きょうだいの仲がポイントになりますが、その子ども世代に移ると疎遠になってしまうことも多く、売卻するにしても、資産の活用をするにしても、分配などさまざまな問題が出てくるため、きょうだいが元気なうちに話し合いを行い、中心の人がまとめていくことが重要です。會社の株式においても同様です。
そのうえで、今度は子どもたちにどのような形で分けていくかを、遺言書等ではっきりと道筋を立てておくのが理想的です。

共同所有不動産活用の実例

あるクリニック院長の実家の実例です。実家には母が一人で住んでいましたが、その母が亡くなり土地と家屋が殘りました。院長には兄がいたので、土地は必然的に財産分與として共同所有地となり、母から相続して、院長と兄の共有という形で不動産資産を持つことになったわけです。兄は母が亡くなる前は遠方にお住まいでしたが、亡くなった後に戻り、実家に住まわれていました。しかし、広い土地と家があり、兄がそこに住むのであれば、経済的にもう少し有効に活用できる方法があるのではないかと考え、不動産活用の取り組みが始まりました。
有効活用の方法として売卻等いろいろな選択肢がある中で、大和ハウス工業(yè)に相談しながら、検討を進めました。大和ハウス工業(yè)の擔當者はかなりの時間を割いて、院長と相談しながらうまくまとめてくれました。結果的に、賃貸住宅として収益物件にしてそこに兄が住むのが有効なのではないかと判斷し、院長の心配ごとをひとつずつ解決しながら、計畫が進んでいきました。完成後は今まで収益がゼロだったところが収益を生むようになり、最終的に院長が土地の共有部分を買い取ったことで兄は住む場所と資金を得ることができました。不動産の共有の形も解消し、次世代への相続対策にもつながりました。
共同所有の形態(tài)を、中心となる人がまとめていただくことで早期の問題解決が可能となった好例だと思います。

資産の有効活用を考える

経営者のなかには、事業(yè)が好調のときに大きな家を建てて、その後事業(yè)の狀況が悪くなって資金繰りが厳しくなっても、不動産を有効に活用することができない方がいます。例えば、「売卻して、その売卻資金を有効に使えば、事業(yè)にも役立たせることができる」というお話をしても、なかなか決斷していただけないことが多く、不動産には不思議な力があるのだとつくづく感じます。しかし、今は原材料の高騰、円安、電気代の高騰もあり、多くの中小企業(yè)の経営者の方々は大変な狀況です。収入と住まいのバランスが取れていれば問題はありませんが、ギャップがある狀態(tài)の経営者もいます。そのようなとき、不動産を有効活用すればまた違う方法を取ることができます。

一方で、金融資産を多く殘しながら、資産を使わない高齢の人もいます。持っているお金を使わずに殘して、一人の子どもが相続するケースも増えています。皆さんやはり將來の不安があると思いますので、無理にとは言いませんが、生前にもっとお金を有効に使ってほしいと思います。2億円もの預金を寢かしたまま持っていて、年金も入り、ほとんどお金使わずに生活しているという方には、お金を使っていただくことを強くお勧めします。お金を使えば経済が回りますし、効果的な投資に回せば、資産価値が増える可能性もあります。子どももそのほうが嬉しいはずですが、「そこまで増やさなくてもいい」「相続稅があってもそれなりにあるから充分だ」と考える人が多いのも事実ですし、不動産購入の手続きや管理が面倒なので、お金で持っていたほうが気楽だという聲も聞きます。
金融資産だけの場合、相続稅や贈與稅の問題もありますが、不動産投資に限らず、お金は使うことで生きてきます。間違った選択をされないように、私たちもさまざまな情報や勉強會を用意させていただきますので、さまざまな情報の中から、少しでも興味をひくことがあれば、お金を使うことを検討いただきたいと思います。

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