地価が高騰する沖縄において土地活用を行うには、経営の視點を持ち、知識を備えておくこと
公開日:2022/12/27
沖縄の地価上昇
沖縄の地価が上がり続けています。2022年9月に國土交通省が公表した「令和4年都道府県地価調査の概要」によると、沖縄県の地価変動率は2.7%で、全國で最も高くなっています。これにより、平成26年以降9年連続の上昇となりました。
私は不動産の専門家ではありませんので、正確な情報は専門家にお聞きいただくとして、マンションも戸建てもオフィスビルも、不動産売買の動きが活発で高騰している印象です。この狀況はまだしばらく続き、さらに上昇するのではないかと思われます。
このような背景からも、土地を保有している方の相続や贈與において、さまざまな方策を立てる必要性が出てきています。不動産の活用の方法においても、沖縄で地価が上がり開発の地域が広がってきたことで大きく変わっています。このような場所に建つのかと驚くようなところに、ホテルやマンションが建っていますので、郊外に土地をお持ちの方からも相談をいただいています。
そこで、不動産関連の専門企業とできるだけ接點を持ち、情報をいただいたり、お客様向けに勉強會を一緒に開いたりしています。先日も、県外から見た沖縄の経済狀況、特に不動産狀況についての勉強會を開きました。以前は、実際に相続対策として建設されたマンションや商業施設を見學させていただいたこともあります。コロナ禍で勉強會ができなかった時期もありましたが、2022年から再開しました。
自分のものさしを持って、納得いく判斷をする
土地活用は長いスパンの経営だと私は考えますので、お客様には「投資」というより「経営」という言い方をしています。お客様から不動産活用の相談があった場合は、私は「資産」と「経営」という両輪でお客様のサポートに努めています。「資産を守る」という言葉をよく聞きますが、人があってこその資産です。必要があれば資産を売るかもしれないし、組み替えるかもしれない。
どのような方法を選択するかはケースバイケースであり、お客様の価値観によって活用の仕方は180度変わります。
同じ不動産を持っていても、「先祖代々のこの土地は絶対に売らない」と言う人もいれば、「生きている人が活用して初めて土地が生きる」と言う人もいます。選択肢は人それぞれであって、正解はありません。ただし、自分の選択に納得することが大事です。例えばA案、B案、C案とあって、自分はA案を選択したものの、結果的にB案のほうが、キャッシュフローが良くなったとしても、そのとき自分の知識と経験と情報をもって判斷したのですから、やはりA案が一番良い選択です。「ああすればよかった」と言う人もいますが、そのとき自分が選択したことがすべてだと私は思います。他を選べなかったのも自己責任であり、選んだのですからそれで良かったのです。
たくさんの情報を持ったうえで、それを判斷する知識は自分で備えておくこと、勉強しておくことが大事です。土地活用とは何かを知ったうえで、判斷するものさしを持ってほしいと思います。そして、十分納得のうえ、選択してほしいと思います。
普段から自分のものさしを持って、「この場所でこの価格であれば買う」といった指針を持っておけば、良い物件が出たときに素早く反応することができます。そのためには、常に最新の情報を入れておくことがとても大事です。
実際にお客様から土地活用の相談があったときは、用途、規模など、大和ハウス工業からの提案をはじめ複數の選択肢を用意し、自分に一番ふさわしいものを選んでいただきます。そこで選べないということは情報を持っていない、ものさしを持っていないということですから、もう少し勉強が必要です。1億を超えるような大きな金額を投資するのに、依頼した會社に全部お任せでは、経営を人に任せることになります。ただ土地が余っているから、相続で賃貸住宅経営をすすめられたから投資する。きっかけはそれでもいいのですが、やるからには自分で賃貸住宅経営についてしっかり勉強してほしいと思います。初めて不動産経営をするということは、新規のビジネスに挑戦するということです。空室を出さないため、稼働率、値段設定はどうしたらいいか、付加価値をつけるにはどうしたらいいか、そういった勉強をするべきです。知識がない方が納得済みの選択をすることは難しいことです。できる限り信頼できる不動産會社を紹介することを心掛けていますが、その前に、勉強會やセミナーを通じて知識を持っていただけるように活動をしています。
私たちは情報提供をしますし、相談相手にもなります。勉強する手段として、ぜひ相談していただきたいと思います。
土地活用は信頼できるパートナーがカギ
情報収集
最近では、北谷、泡瀬、糸満、豊見城といった地區のロードサイドに出店を希望する企業が多く、そこに土地を持っているオーナーは、不動産の賃貸を検討するケースが増えています。建てるだけであれば沖縄の建築會社でもいいのですが、賃貸住宅や商業施設ビルの建築は経営です。「キャッシュフローがどのように回るのか」という観點で、単価や利回り、キャッシュフロー、將來予測、市場動向を一緒に考えてもらえるパートナーが必要です。
シミュレーション
土地活用を検討する際、將來を見據えたシミュレーションは非常に重要です。私たちもTKCのシステムを使ってシミュレーションを行いますが、不動産のプロとしての収支シミュレーションのシステムを持っているところはセカンドオピニオンとしても活用できますし、冷靜な判斷が可能になります。
リーシング
パートナーのリーシング力も重要です。良いテナントさんを誘致してくれるリーシング力が必要です。信頼の置ける法人のお客様を連れてきてくれて、すぐに入居させてくれるのはもちろん、長期で安定して契約してくださるような法人様との契約を提案し、実際に契約まで至るところが、お客様におすすめできます。
レスポンス
不動産會社を選ぶ際のポイントのもう一つがレスポンスの良さです。たとえ自分の會社では対応できないことでも、時間をおかずに、理由とともに別の提案をしてくれるような會社は信頼できます。親身になって一緒に考えていただけるパートナーは、將來仮に何かあった場合でも、相談に乗ってもらえるでしょう。質問に対して、「打てば響くようなレスポンスの良さ」を持つ會社を選ぶようにしてください。