2016年1年間の住宅著工戸數(shù)出そろう。再度検証!2016年は賃貸住宅バブルだったのか?
公開日:2017/02/10
POINT!
貸家住宅著工戸數(shù)は年間上昇しているが、約30年のスパンで考えるとバブルという數(shù)字ではない。
2016年の新築住宅著工數(shù)は増加基調
2016年12月分の新設住宅著工戸數(shù)が2017年1月31日に國土交通省から発表されました。
これによると、2016年1年間の新設住宅著工數(shù)の総計は、96萬7,000戸で前年対比106.4%となりました。そのうち、貸家(賃貸用住宅)は41萬8000戸、前年対比で110.5%となりました。持ち家(いわゆる注文住宅)、分譲住宅(分譲マンション、分譲戸建)とも前年対比でプラスとなり、業(yè)界の盛況ぶりがうかがえた1年でした。
2015年の秋ごろに、住宅著工戸數(shù)は月ベースで前年対割れをしている月もあり、2016年はペースが鈍るかという狀況でしたが、一転上昇基調になりました。やはりマイナス金利政策、國債の金利低下が効いたと考えられます。
貸家住宅著工戸數(shù)もここ5年間は増加
ここで、貸家(賃貸住宅)の住宅著工戸數(shù)にフォーカスしてみます。
2007年サブプライム住宅ローン危機、2008年のリーマンブラザーズ破綻の流れを受けて、これらの年の貸家住宅著工數(shù)は減少します。2006年には54.3萬戸だったのが、2007年に44.1萬戸に減少(-19%)し、翌2008年は46.4萬戸となります。
しかし、いわゆるこのリーマンショック時が貸家住宅著工數(shù)減少のピークではなく、2011年の28.6萬戸がピークとなっており、リーマンショック前の最盛期である2006年の54.3萬戸と比較すると、約半分の?47%となっていました。
そして、2012年以降、賃貸住宅著工數(shù)は徐々に回復してきます。2012年以降2016年まで5年連続で前年対比プラスが続き、2016年の1年間は41.8萬戸となったわけです。
1988年以降2016年までの貸家住宅著工戸數(shù)を見てみると、確かにここ5年間は増加基調にあります。
図1:住宅著工戸數(shù)の推移(年計)
2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
---|---|---|---|---|---|
総計 | 882,797 | 980,025 | 892,261 | 909,299 | 967,237 |
105.8% | 111.0% | 91.0% | 101.9% | 106.4% | |
持家 | 311,589 | 354,772 | 285,270 | 283,366 | 292,287 |
102.0% | 113.9% | 80.4% | 99.3% | 103.1% | |
賃家 | 315,521 | 356,263 | 362,191 | 378,718 | 418,543 |
111.4% | 111.8% | 101.7% | 104.6% | 110.5% | |
分譲住宅 | 246.810 | 263,931 | 237,428 | 241,201 | 250,532 |
105.2% | 106.9% | 90.0% | 101.6% | 103.9% |
※上段:実數(shù)値 下段:前年対比
國土交通省「平成26 年都市計畫現(xiàn)況調査」より作成
図2:全國新設住宅著工戸數(shù)(貸家)の推移
國土交通省?建設著工統(tǒng)計調査報告」より作成
図3:住宅著工戸數(shù)の推移
國土交通省?建設著工統(tǒng)計調査報告」より作成
しかし、2016年はリーマンショック以降、2009年以降では最高値ですが、それ以前でもっとも少なかった2000年の42.1萬戸よりも少ないことがわかります。こうして30年弱のスパンで考えると、「リーマンショックでの半減に近いような大幅減少から立ち直ってはいるが、30年間のスパンで見ると、バブルというような數(shù)ではない」という結論になるでしょう。