國(guó)土交通省はこのほど、グリーンインフラを促進(jìn)するため、取り組むメリットなどをまとめた「グリーンインフラの事業(yè)?投資のすゝめ」を公表しました。グリーンインフラの多様な経済効果における事例を示して企業(yè)の資産および不動(dòng)産価値に好影響を與えることを指摘しています。

自然環(huán)境保護(hù)を通じた地域づくり

グリーンインフラとは、社會(huì)資本整備や土地利用などのハード?ソフト両面で自然環(huán)境が持つ多様な機(jī)能を活用し、持続可能で魅力ある國(guó)土?都市?地域づくりを進(jìn)める取り組みのこと。「グリーンインフラの事業(yè)?投資のすゝめ」（以下、「すゝめ」）は、國(guó)土交通省が2023年12月から今年6月までに5回開(kāi)催した「グリーンインフラの市場(chǎng)における経済価値に関する研究會(huì)」における議論をまとめたものです。主に地域経済の活性化や水害リスク低減などグリーンインフラによる多様な経済効果について數(shù)多くの事例を通じて示しています。
また、グリーンインフラへの取り組みが価格?賃料?利回りなどを通じて企業(yè)の資産価値に好影響を與えることについても觸れています。國(guó)交省がこうした報(bào)告書(shū)を公表した背景には、グリーンインフラに取り組むメリットを示し、都市開(kāi)発やまちづくりでグリーンインフラがより多く展開(kāi)されることを期待しているからです。

「すゝめ」では、地域経済の活性化の事例として新庁舎建設(shè)に合わせて隣接する放棄林の既存樹(shù)木を生かした緑地を整備した、三重県いなべ市の「にぎわいの森」を紹介しています。緑地內(nèi)に商業(yè)施設(shè)やオープンスペース、散策路を配置するなどした結(jié)果、いなべ市の観光入り込み客數(shù)は開(kāi)業(yè)前後で約2倍と増加。「にぎわいの森」利用者の約3割が市內(nèi)の他施設(shè)にも立ち寄るなど地域の回遊性を高めています。

図：「にぎわいの森」開(kāi)業(yè)前後における観光入り込み客數(shù)の推移

出典：グリーンインフラの事業(yè)?投資のすゝめ～経済効果の見(jiàn)える化を通じた都市開(kāi)発?まちづくりにおける投資促進(jìn)に向けて～（概要版）
（國(guó)土交通省　2024年9月　グリーンインフラの市場(chǎng)における経済価値に関する研究會(huì)）

「グリーンインフラの事業(yè)?投資のすゝめ」は、環(huán)境保護(hù)に工夫を凝らした不動(dòng)産（環(huán)境不動(dòng)産）と、それによって生じる資産の価値（グリーンプレミアム）との関係についても、これまでの研究を基に紹介しています。米國(guó)オフィス市場(chǎng)でグリーンビル（環(huán)境配慮型ビル）は、より高い賃料が得られる可能性があるため、高コストの開(kāi)発になったとしても投資家の投資意欲は低下しないことや、ニューヨークで街路の緑化度が非常に低いビル取引と比べると、（街路の緑化度が）高いビルは取引プレミアムで10％前後、賃料プレミアムで6～7％前後の差が付くとの研究結(jié)果を記しています。

生物多様性増進(jìn)活動(dòng)促進(jìn)法が成立（2024年4月）

わが國(guó)では従來(lái)から、自然環(huán)境が持つ機(jī)能を活用して防災(zāi)?減災(zāi)や地域振興、環(huán)境保全に取り組んできました。歐米では1990年代後半から都市の緑化などによる雨水管理や気候変動(dòng)対策などに取り組み、グリーンインフラを?qū)g踐してきました。わが國(guó)では2015年の國(guó)土形成計(jì)畫(huà)で「グリーンインフラ」という言葉が初めて盛り込まれ、2019年に國(guó)交省がグリーンインフラ推進(jìn)戦略を公表、2022年の生物多様性條約會(huì)議などを経て今年4月、生物多様性増進(jìn)活動(dòng)促進(jìn)法が成立しました。
企業(yè)の生物多様性の増進(jìn)のための活動(dòng)を促進(jìn)する法律で、企業(yè)による生物多様性の保全地域「自然共生サイト」の認(rèn)定を法制化したりします。國(guó)は2030年までに國(guó)土（陸と海）の30％以上を自然環(huán)境エリアとして保全する目標(biāo)を立てており、「30by30」とも呼ばれています。
自然共生サイトの認(rèn)定を受ければ、社有林や緑地を管理し持続可能な社會(huì)?まちづくりに貢獻(xiàn)している會(huì)社であるとの評(píng)価を受けることができ、企業(yè)にとってブランドの向上にもつながるメリットがあります。制度の本格運(yùn)用は2025年度で、現(xiàn)在は自然共生サイトの所有?管理者と支援者を繋げる「支援証明書(shū)制度」が計(jì)畫(huà)されているもようです。この制度を利用してサイトの所有者は寄付などの支援を受けることができます。CO₂の削減量（吸収量）を取引するJ-クレジット制度と類似し、「生物多様性クレジット」と呼ばれることがあります。

初期費(fèi)用、効果測(cè)定など課題もある

グリーンインフラには課題もあります。自然環(huán)境を使うため、従來(lái)のグレーインフラ（コンクリートや金屬などの強(qiáng)固な人工構(gòu)造物）に比べて管理が難しく、生態(tài)系に負(fù)荷をかけないよう適切な設(shè)計(jì)や技術(shù)が求められます。またグリーンインフラは初期投資が高く、メンテナンスにも長(zhǎng)期的なコストがかかることから、適切な管理を続けるための資金調(diào)達(dá)が難しい場(chǎng)合があるとされていますります。グリーンインフラを?qū)g行するための専門(mén)知識(shí)を持つ技術(shù)者や管理者が不足しており、適切に運(yùn)用するための人材確保が最も重い課題との指摘もあります。

グリーンインフラの一層の促進(jìn)のためには、國(guó)や自治體だけでなく、官民が協(xié)業(yè)して取り組むことが必要ではないでしょうか。企業(yè)自身が自然共生サイトを所有し運(yùn)営する場(chǎng)合と、所有はしないが資金や技術(shù)提供するケースも考えられます。グリーンインフラを前に進(jìn)めるためには、「生物多様性クレジット」のようなテコ入れ策が求められます。