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コラム No.135

CREコラム トレンド

不動産業(yè)界でも注目集まるメタバース

公開日:2022/08/31

近い將來、世界で100兆円を超す市場になるとの予測がある仮想空間「メタバース」が、不動産の世界でも注目されています。不動産投資から住宅販売まで幅広い領域で活用されており、コロナ禍による外出自粛などでコミュニケーション不足に陥っている消費者の不満を吸い上げる一方、新たな顧客アプローチとして期待が高まっているようです。

コロナ禍での交流ツールとして腳光浴びる

メタバースは、「超越する」を意味するメタ(meta)と「宇宙」のユニバース(universe)を繋げた造語で、仮想空間と呼ばれています。インターネット上で3Dコンピュータグラフィックスなどを使って再現(xiàn)した仮想空間に「アバター(分身)」を登場させて買い物をしたり、イベントに參加したりします。SNSの世界的企業(yè)Facebook社が2021年10月に社名を「メタ(Meta)」に変えて事業(yè)の路線変更を行ったことで一躍、注目ワードになりました。

メタバースを通じてできることは、①コミュニケーション、②ゲーム、③街づくり、④経済活動の4つといわれています。2020年以降はコロナの影響で自宅勤務者が増え、Zoomなどを使ったオンライン會議が普及してきましたが、実際に対面しないかたちでのコミュニケーションは相手との距離感が取りにくいのが難點です。一方、メタバース上で分身であるアバターが身振り手振りの豊かな表情で話すと、リアリティが増して會話が弾むメリットがあるとの聲があります。

ゲームでは、従來のオンラインゲームのように、シャットダウンすれば終了するのではなく、仮想空間の中に分身を半永久的に存在させることができます。この特性を利用して、複數(shù)のユーザーと交流することができます。そして街づくりでは、仮想空間上に島を作ったりビルを建設したりするなど、仮想不動産を構築することができます。驚くことに、米國ではこうしたデジタル不動産は暗號資産などで売買されています。実在しない土地(島)を買ってどうするのかと疑問が湧きますが、そこに行かないとできないゲームやサービスがあることで価値が生まれ、「仮想不動産投資」が過熱しているといわれています。

住宅展示場のメタバース化も

大和ハウス工業(yè)は、スマートフォンやPC上で、お客さまと當社擔當者がアバターとなり、仮想空間上の住宅展示場內を見學し、質問や相談もできる「メタバース住宅展示場」を2022年4月に業(yè)界で初めて公開しました。
また、國內の大手不動産販売會社が今秋にもメタバースを使って新築分譲マンション販売を開始する、とのニュースもありました。不動産業(yè)界ではすでにVR(バーチャル?リアリティ)機器を使ってインターネット上で賃貸物件を內見する動きが出ていますが、高額物件である新築マンションの分譲をデジタルの力を活用して販売業(yè)務にまで拡大するのは、國內市場ではおそらく初めてかもしれません。

メタバースによる內見は、やや平面な映像であるVRによる內見に比べて立體的な映像を提供することが可能で、壁や窓の厚み、部屋の奧行などを見るのに優(yōu)れています。販売員と購入希望者がそれぞれアバターで會話することで、物件に対する疑問に対して詳細な説明ができるようにもなるでしょう。VR內見では得られない臨場感がメタバース內見の優(yōu)れた特質のひとつかもしれません。

新型コロナウイルス感染癥の影響で広まった非対面ニーズが今後「新常態(tài)」として當たり前のライフスタイルになると、アバターを使ったメタバース內見はますます増えていくと思われます。新築分譲マンションの場合、現(xiàn)場での內見は1物件に限られますが、メタバースによる內見はタイプの異なる多くの物件を見ることができるので、成約率が高まることも期待されます。

メタバースによる體験も可能

國土交通省が2021年3月から著手している、プロジェクト「PLATEAU」(プラトー)をご存じでしょうか

國內の3D都市モデルデータを整備して流通させ、そのデータをもとに政策に反映させたり、民間の開発事業(yè)に繋げたりするオープンソースのプロジェクトです。「プラトー」とは、それまで変化していた事象が安定期に入ることを示すフランス語由來の言葉といわれ、水平(定常)狀態(tài)などと訳されることがあります。プラトーでは東京や大阪など、全國56都市の3D都市モデルをすでに公開しており、不動産業(yè)界でもプラトーを活用して既存の都市を仮想空間(メタバース)として構築し、人流や防災のシミュレーションを行って都市再開発事業(yè)に役立てる動きがあります。
メタバースは前述した分譲マンション販売だけでなく、さまざまな用途が不動産業(yè)界で考えられています。例えばモデルハウス。仮想空間で家族構成や好みに応じた間取りを行い、自分好みの住宅を作ってアバターが暮らしを疑似體験することで、より良い家づくりを目指すものです。すでに2022年3月から一部の業(yè)者が、複數(shù)のアバターで同時接続できるバーチャルモデルハウスの提供を開始しています。住んでみなければ分からない、というのが理想の家。仮想空間で実際の住み心地とすべてが一致するわけではないと思いますが、モデルハウスの壁紙の色や照明の明るさなど、住宅展示場では體験できないことがメタバース上では疑似體験できます。

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