CASE3
よりよい環境を求めて本社?工場を移転。
世界の基礎科學を支える「モノづくりの殿堂」。
建設地 | 神奈川県足柄上郡 |
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建物用途 | 工場?事務所 |
敷地面積 | 29,921.09m2(9,051.12坪) |
延床面積 | 11,500.00m2(3,478.75坪) |
竣工 | 平成27年3月 |
建物概要 | 3階建て |
最先端の基礎科學分野において、研究開発用の実験裝置を設計?製造されている株式會社トヤマ様。國內?海外問わず大學?研究機関?公的機関?民間企業の科學者や研究者から高い信頼を集めておられる企業です。
科學者たちが描く実験イメージを具現化するため、図面から精巧な裝置の製作を行う同社の事業領域は、時代とともに変化。実験の目的に合わせて必要となる制御機能?検出機能?解析機能など、裝置単體ではなくシステムとしてのトータル?ソリューション提案が求められてきました。こうしたニーズに対応すべく、トヤマ様は人材確保?育成や設備の充実に積極的に取り組んでこられ、それに伴って工場施設は増改築を重ねることとなっていました。
トヤマ様では、こうした “ニーズの多様化や製品レベルの向上”の傾向が、今後もより一層進むことを予想され、『従來のような施設の増改築では、抜本的な対応策にはならない』とご判斷。昭和61年より神奈川県座間市に構えていた本社?工場の移転を計畫されました。
計畫に際し、第一の課題となったのが建設候補地。さまざまなルートから、50を超える土地情報を長きに渡り検討されましたが、周辺環境や立地狀況など希望に沿ったものはなかったといいます。そんな折、ご縁があり大和ハウス工業がご提案させていただくこととなりました。當該地は、“豊かな周辺の自然環境”、“300人程度の従業員が快適に働ける土地の規?!薄ⅰ芭f事業所と同程度の通勤環境”といった條件を満たしており、同社がイメージされていた條件に最も近いものであると、新たな本社?工場の設計?施工まで請け負わせていただくこととなりました。
施設計畫について、トヤマ様からは『より高いレベルの事業に取り組める環境』が求められました。工場棟については、精密製品の製作に対応できる高い耐震性やクリーンルーム、エンジニアの作業環境を考慮した空間づくりなど、隅々にまで高精度かつ高品質の工夫が施されています。また、本社機能を持つ事務所棟には、コミュニティースペースとして講堂や社員食堂、自然學習室、天體観測室などの設備が充実しています。
完成したトヤマ様の新社屋は、製造?設計、研究?開発スペースともに最先端設備を導入し、社員の皆様の創造力をかきたてるような職場環境となり、平成27年4月に稼働を開始。同社にとって、創業時より息づく『モノづくりに真摯に向き合う』精神と企業哲學を具現化する場となっています。
ここは、感性?環境?設備を満たす“新たな創造の場”です。
株式會社トヤマ 代表取締役社長 遠藤克己様
私たちがモノづくり企業である以上、それを支えている“人”を何よりも大切にしなければならないと思っています?!叭摔蛴皮搿?、つまり人づくりにおいて欠かせないものが3つあります。まず、新しいものを生み出す『豊かな感性』、次に社員同士が共鳴し、刺激し合い相乗効果を高める『環境』、そしてアイデアを形にできる『最先端の設備』です。この感性?環境?設備といった3つの要素をより充実させるためにも、新社屋?工場の建設を計畫しました。
今回、施設計畫をトータルにお願いした大和ハウス工業さんには、數々の要望をさせていただきました。超精密な裝置や機器類をつくる工場だけに、クリーンルーム仕様など建物の機能面や性能面において高いレベルが必要となります。細かな箇所についても逐一要求を出し、それを実現できるようプランニングし、もちろん構造面なども考慮していただきました。大変なご苦労をおかけしたと思います。また工期についても、東日本大震災直後の資材?人材不足が懸念されたものの、十分に対応していただき感謝しています。
新社屋?工場は、『モノづくりの殿堂』と名づけました。社員の知的好奇心を引き出すために天體観測室を設置したり、眺望の一番良い位置に社員食堂を設けるなど、“社員の感性を育む環境”にもこだわっています。これらは、「星空観望會」や「トヤマの食堂」として、一般にも開放しており、地域?教育活動を通じて、『地域とともに取り組む活性化』にも取り組んでいきたいと考えています。